福島民友ニュース 2014年6月12日
東京電力福島第1原発の汚染水対策「地下水バイパス計画」で、東電は11日、地下水をくみ上げる専用井戸1本の地下水から放射性トリチウム(三重水素)を1リットル当たり1700ベクレル検出したと発表した。同計画で5月21日に地下水の海洋放出が始まって以降、この井戸については東電による分析で東電の排水基準値(1リットル当たり1500ベクレル)を超えたのは5回連続。
東電によると、水は9日に採取した。5月26日に採取した水が東電基準を超えて以降、この井戸からの地下水くみ上げは停止している。ただ、海洋放出の前提となる他の11本の井戸の水とこの井戸の水を混ぜた場合の試算数値は東電基準を下回っており、東電は「原発周辺自治体などの理解を得た上でくみ上げを再開したい」としている。