福島県の児童の甲状腺がんが深刻化している中、栃木県那須塩原市で児童を対象に、14日~15日、県内では初めての甲状腺の集団検査が行われます。
去年9月に発足した市民団体「関東子ども健康調査支援基金」が行うもので、今回で11カ所目になります。
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子供らの甲状腺の集団検査 原発事故受け市民団体/栃木
朝日新聞 2014年6月15日
那須塩原市で14日、東京電力福島第一原発事故を受けて、子どもらの甲状腺エコー検査が始まった。市民団体による甲状腺の集団検査は県内で初めて。「健康は大丈夫だろうか」。そんな不安を抱えた子どもや母親たちに応えるのが狙いでもあるという。15日も行われる。
実施したのは「関東子ども健康調査支援基金」(事務局・茨城県守谷市)。原発事故をきっかけに、有志によって昨年9月に発足。ボランティア医師らによる甲状腺検査を実施しており今回で11カ所目。基金の共同代表の呼びかけに、那須塩原市を拠点に活動している住民団体「那須塩原 放射能から子どもを守る会」の手塚真子代表(44)が応じた。
同市や周辺市町に住む5歳以上で、東日本大震災時に18歳以下の人を優先に募った。定員の110人を上回る160人で締めきったという。
不安軽減に甲状腺エコー検査 那須塩原「子どもを守る会」らが実施
下野新聞 2014年6月15日
那須地域の市民団体「那須塩原 放射能から子どもを守る会」(手塚真子代表)は14日、那須塩原市東小屋の東那須野公民館で、県外の市民団体に依頼し、主に同市内の5歳以上の子どもを対象とした独自の甲状腺エコー検査を行った。東京電力福島第1原発事故を受け、子どもの健康を懸念する保護者の不安を軽減しようと実施した。
原発事故をめぐっては放射性ヨウ素による小児甲状腺がんの発生率が増加しないか懸念されているが、同市は専門家の意見を踏まえ甲状腺エコー検査を実施していない。そこで同会は、全国の医師と連携し、関東各地で健康検査に取り組む「関東子ども健康調査支援基金」(事務局・茨城県守谷市)に検査を依頼した。
市内3幼稚園の保護者に呼び掛け、この日は約110人の子どもが受診。医師が専門の機器を使い甲状腺の異常の有無を調べ、検査結果の報告書をその場で保護者に手渡した。15日も約50人が受診する。当初は2日間で定員110人を想定していたという。検査は今後も毎年続ける方針。