◇福島原発事故で精神的被害を受けたとして、中通り(白河市、郡山市、福島市など、海岸沿いから一つ中側に位置した地域))の住民が東電に慰謝料1人100万円の損害賠償を求め、集団で訴えを起こすことが4日、分かりました。今後、100人以上の原告を募り、来年3月にも提訴する方針です。(福島民友ニュース)
◇東電は、群馬県内の観光業者らに行ってきた損害賠償を、群馬県を訪れる観光客数が戻ってきているなどを根拠に今後は打ち切る方針を示していることが4日、分かりました。
東電は、上毛新聞の取材に対して、観光業や加工流通業、農畜産業に対し、一部を除き賠償を止める文書を通知していることを認めています。(上毛新聞)
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中通りの住民が集団提訴へ 東電に慰謝料請求
福島民友ニュース 2014年6月5日
東京電力福島第1原発事故で精神的被害を受けたとして、中通りの住民が東電に慰謝料1人100万円の損害賠償を求め、福島地裁に集団で訴えを起こすことが4日、分かった。今後、100人以上の原告を募り、来年3月にも提訴する方針。
福島市の主婦らが世話人を務める「中通りに生きるみんなの会」が同日、同市で記者会見し、明らかにした。
代表の平井ふみ子さん(65)は「中通りにも放射能被害があり、今なお悔しさ、悲しみが続いている。(1人)たった4万円の精神的賠償で済まされてはならない」と訴えた。
代理人の野村吉太郎弁護士は「東電に一人一人の損害と向き合ってほしい」と話した。
同会は8月を目安に原告を募る。各原告に原発事故の被害をつづってもらった作文を陳述書として裁判所に提出する。
原発風評被害の賠償 東電が打ち切り方針 観光業者反発
上毛新聞 2014年6月5日
福島第1原発事故の風評被害をめぐり、東京電力が群馬県内の観光業者らに行ってきた損害賠償を事実上打ち切る方針を示していることが4日、分かった。東電は業者に「(ワカサギ釣りで影響を受けている)赤城大沼と榛名湖に近い事業者を除き、県内一律で賠償対象から外れた」と説明。現時点で打ち切りを通知されていない業者も多いとみられ、今後、影響が広がる可能性がある。
前橋市北部にある観光業者は5月上旬、東電からことし1~3月分の賠償(約1000万円)の申請を受理できないと説明された。その際、東電側は本県を訪れる観光客数の統計を根拠に「客足が戻っている」と説明したという。
東電側は取材に、観光業や加工流通業、農畜産業に対し、賠償を止める文書を通知していることを認めた上で、「損害を証明するものを提出してもらえば再度協議する。一方的に打ち切りをしているわけではない」と説明。今後については「相当因果関係があれば、個別の事情に応じて対応したい」としている。