原子力機構で作業員5人が被曝した6日の事故は、26年間放置していた放射性物質の保管容器で起きたもので、長期間の保管で放射線から変化したガスがたまり、内部が破裂した可能性が指摘されています。
規制庁が昨秋、原子力機構を保安検査した際、放射性物質の入った容器の不適切な管理が見つかりました。そこで全拠点について調査を指示されて同機構が調べたところ、5つの拠点で3千個ほどの容器で不適切な管理が見つかりました。また30年以上放置された容器が100個以上あったということです(日経新聞)。
規制委の田中委員長は14日の定例記者会見で、事故を起こした原子力機構について、「指摘があっても改善の兆しが見えないのは、相当重症だと思っている」と深い懸念を示しました。
同機構は田中氏の出身母体です。
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原子力機構は「相当重症」 規制委の田中俊一委員長が懸念
産経新聞 2017年6月14日
原子力規制委員会の田中俊一委員長は14日の定例会見で、日本原子力研究開発機構「大洗研究開発センター」(茨城県大洗町)の被曝(ひばく)事故について「プルトニウムの扱いや、事故後の処置が適切だったかは相当疑問がある」と指摘した。
その上で、廃炉が決まった高速増殖原型炉「もんじゅ」などで問題が続いている機構について「指摘があっても改善の兆しが見えないのは、相当重症だと思っている」と深い懸念を示した。