東海村の原電東海第2原発については、当初原電側は防潮堤の構造について、セメントを固めて盛り土する構造としていましたが、その後地盤を調査した結果液状化しないことを確認したとして、鋼管のくいを打ち鉄筋コンクリートで壁を造る構造に変更しました(4月)。
規制委は27日、原電の村松衛社長と面談し、期限内に審査を終えるには防潮堤を設ける地盤の安全性を高めて、地盤改良などの対策を行うことが必要だと指摘し、29日に開かれる審査会合で、原電が液状化対策を行うかどうか判断を示すよう求めました。
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東海第二原発 運転延長するには防潮堤の地盤安全対策を
NHK NEWS WEB 2017年6月27日
茨城県にある東海第二原子力発電所をめぐり、来年に迫った運転期間の期限内に運転延長の手続きを進めるため、原子力規制委員会は、日本原子力発電に対し、審査の焦点となっている防潮堤について、安全性を高める取り組みを早急に決めるよう求めました。
東海第二原発は、来年11月で運転開始から40年となり、運転期間をさらに延長する場合、それまでに原子力規制委員会の審査に合格し、さらに認可を得る必要があります。
一方で、日本原電は津波対策のための防潮堤について、盛り土から地中に鋼鉄のパイプを打ち込んでコンクリートで固める方式に変更する方針を示していて、地盤や防潮堤の安全性の評価が長期化すれば、運転延長の手続きが間に合わなくなるおそれが出ています。
このため規制委員会は日本原電の村松衛社長と面談し、期限内に審査を終えるには、防潮堤を設ける地盤の安全性を高めて、地盤改良などの対策を行うことが必要だと指摘しました。
これに対し、村松社長は、「トップとして指摘を重く受け止め、より安全の余裕が高いものを基本方針にしたい」と述べ、対応を検討する考えを示しました。
規制委員会は、29日に開かれる審査会合で液状化対策を行うかどうか判断を示すよう求めていて、日本原電の対応が注目されます。
東海第2原発、延長運転できない可能性も
「議論に1、2年」原子力規制委が審査長期化指摘
産経新聞 2017年6月27日
原子力規制委員会は27日、日本原子力発電の村松衛社長を呼んで臨時会を開き、津波対策施設をめぐって東海第2原発(茨城県)の審査が長期化すれば、来年11月で運転40年となる同原発の延長運転ができなくなる可能性を示唆した。
原電は4月、津波対策を鉄筋コンクリート防潮壁に変更、液状化対策は不要としたが、規制委側は「議論するなら1、2年かかる」と指摘した。