六ヶ所村の核燃料再処理工場は核燃サイクルの中核をなすものとされ、使用済み核燃料を再処理し抽出したプルトニウムをウランとの混合燃料に加工するところです。因みに再処理の経済的メリットは皆無とされています。
再処理工場は1993年に着工されたものの完成延期を20回以上も繰り返し、建設費は当初の約3倍、2兆2千億円まで膨れ上がりました。先に廃炉が決まった「もんじゅ」の経過に似ています。
その本格運転の前提になる審査は終盤を迎えていますが、日本原燃は安全対策の書類の提出を来月に延期する考えを示し、審査に事実上の合格となるのはことし8月以降になる見通しです。
(関係記事)
~~~~~~~~~~~~~~~~~~
核燃料再処理工場 事実上の合格は8月以降に
NHK NEWS WEB 2017年6月22日
本格運転の前提となる国の審査が終盤を迎えている青森県にある使用済み核燃料の再処理工場について、日本原燃は、原子力規制委員会から修正を求められていた安全対策の書類の提出を来月に延期する考えを示し、審査に事実上の合格となるのはことし8月以降になる見通しです。
青森県六ヶ所村にある使用済み核燃料の再処理工場はことし3月、本格運転の前提となる原子力規制委員会の審査で安全対策の基本方針が了承され、再処理工場を運営する日本原燃は先月、重大事故対策などをまとめた書類を提出しましたが、記載に不十分な部分があるとして規制委員会から修正を求められていました。
これを受けて日本原燃は、修正した書類を今月中に提出する方針でしたが、22日の規制委員会の審査会合で、安全対策を追加し、規制委員会側と議論する必要があるとして、書類の提出を来月に延期する考えを示しました。
このため、再処理工場が審査に事実上合格したことを示す審査書案の取りまとめはことし8月以降になる見通しです。
日本原燃は、再処理工場のすべての施設の完成時期について、来年度上期の目標に変わりはないとしています。