2017年6月25日日曜日

25- 放射線作業届け作成せず 保安規定違反の疑い 原子力機構大洗センター

 原子力規制委員会は23日、原子力機構「大洗開発センター」に2度目の立ち入り検査を行い、貯蔵容器内が高線量の恐れがあると認識していたもかかわらず、必要な放射線作業届が作成されていなかったことや作業計画書にない核燃料物質の詰め替え作業を行うなどの、保安規定違反があったことが分かりました。
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放射線作業届け作成せず 保安規定違反の疑い 原子力機構
産経新聞 2017年6月24日
 日本原子力研究開発機構「大洗研究開発センター」(茨城県大洗町)の被曝(ひばく)事故で、原子力規制委員会は23日、同センターに対して2度目の立ち入り検査を行い、核燃料物質の取り扱い状況などを確認した。規制委によると、貯蔵容器内のビニールバッグに高線量の恐れがあったにもかかわらず、必要な放射線作業届が作成されていなかったことなどが判明。規制委は保安規定違反の疑いがあるとみて、入手した資料などを分析する。

 事故は今月6日、点検のため貯蔵容器の蓋を開けた際に核燃料物質を包んでいたビニールバッグが破裂し、作業員5人が被曝した。規制委によると、それまでの検査で他の作業台にあったビニールバッグから毎時3ミリシーベルトが検出。保安規定では作業員の被曝が1ミリシーベルトを超える場合は放射線作業届が必要とされており、規制委は高線量の恐れを認識しながら作成を怠った可能性があるとみている。

 このほか、作業員らが貯蔵容器の空きスペースを確認する作業中、作業計画書にない核燃料物質の詰め替え作業を行っていたことも分かった。規制委はこれも保安規定違反の疑いがあるとみて調べている。