福島原発事故で、自主避難してきた横浜市の小学校で男子生徒がいじめを受けていた問題で、当時の小学校の校長などが問題が明らかになってから初めて生徒側と面会し、学校の対応が不適切だったと謝罪しました。
この3月まで中学2年生だった男子生徒は、転校した小学校で「ばい菌」呼ばわりされるなどのいじめを受けた上、5年生の時には加害生徒たちに遊ぶ金として計150万円を払わされたため6年生になってからは1日も登校できなくなりました。
生徒は2014年学校に相談しましたが学校と教育委員会は適切に対応せず1年半放置されました。そのため生徒が2015年12月、教育委員会に調査を求めたことからようやく第三者委員会を設置し、約1年後の2016年11月に報告書が提出されました。しかし学校や教育委はそれでも加害生徒たちが「金は被害生徒が自発的に出した」などと発言したとして最初はいじめと認定しようとしませんでした。
そんな風にして当該の小学校も教育委員会も、問題が社会的に明らかにされたのちも、いいようもないほどに冷淡・怠慢・無能な対応を続けていましたが、5年生の時から起算して3年目に学校と教育委はようやくいじめと認めて謝罪しました。
余りにも遅きに失していてこれが教育者のやることかという思いを禁じ得ません。
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原発事故避難いじめ 校長らが生徒側と面会し謝罪
NHK NEWS WEB 2017年3月24日
東京電力福島第一原子力発電所の事故で、避難してきた横浜市の小学校で男子生徒がいじめを受けていた問題で、当時の小学校の校長などが問題が明らかになってから初めて生徒側と面会し、学校の対応が不適切だったと謝罪しました。
この問題は、原発事故で福島県から横浜市に自主避難してきた現在、中学1年の13歳の男子生徒が、転校してきた小学校でいじめを受けていたものです。
生徒側の弁護士によりますと、24日に横浜市内で当時の小学校の校長や副校長、それに担任の教諭らが、生徒本人や両親と問題が明らかになってから初めて面会しました。
校長らは、生徒が転校してきた直後から名前に「菌」をつけて呼ばれたり、小学5年生の時に遊ぶ金を払わされたりしたなどのいじめを受けていたことを認め、謝罪したということです。
また、当時学校や教育委員会が法律で定められたいじめの重大事態の定義を十分に理解していなかったため、速やかにいじめかどうかの検討を行わなかったなど、対応が不適切だったと述べたということです。
生徒の両親は「いじめの定義を全く理解していなかったという発言を聞いて衝撃でしたが、謝罪に対し、一定の理解をしたいと思います」というコメントを出しました。
教育委「学校と一丸で再発防止」
面会に同席した横浜市教育委員会の伊東裕子担当部長は、「ご両親からは二度と同じことが起きないようにしてほしいという気持ちを伝えていただいたので、教育委員会や学校が一丸となって再発防止に取り組んでいきたい」と話していました。