原発事故で群馬県などに避難した住民らによる集団訴訟で、17日、前橋地裁判決は国と東電の責任を認めましたが、少なくとも子供4人について避難先の学校などでいじめがあり、精神的苦痛を受けたと認定し、一部に対し慰謝料の支払いを国と東電に命じていました。
女児は「気持ち悪い、近づくな、吐き気がする」というメモをかばんに入れられたり、男子生徒は群馬県から福島県に戻った際、中学校で「避難してきたのにまた戻ってきたのか」「逃げて行ったんだろう」と言わるなどしました。
4人のうち2人には既に東電から慰謝料が支払われていたので、ほかの2人に慰謝料の支払を命じました。
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原発避難いじめ、前橋地裁が認定 国・東電に慰謝料命令
日経新聞 2017/3/22
東京電力福島第1原子力発電所事故で群馬県などに避難した住民らによる集団訴訟で、国と東電の責任を認めた17日の前橋地裁判決が、少なくとも子供4人について避難先の学校などでいじめや嫌がらせがあり、精神的苦痛を受けたと認定、一部に対し慰謝料の支払いを国と東電に命じていたことが22日までに分かった。
判決によると、福島県から群馬県に避難した女児は「気持ち悪い、近づくな、吐き気がする」というメモをかばんに入れられた。
また、男子生徒は群馬県から福島県に戻った際、中学校で「避難してきたのにまた戻ってきたのか」「逃げて行ったんだろう」と言われた。
判決は、子供たちが知人のいない学校に転校し、友人や祖父母との関係を失ったことなどによっても精神的苦痛を受けたと認定。4人のうち2人に慰謝料を支払うよう命じた。ほかの2人は慰謝料が既に東電から支払われた額を超えないとして、請求が棄却された。〔共同〕