安倍首相は恒例の3.11会見を、今年は「一定の節目を越えたから」という口実で打ち切りましたが、政府主催の東日本大震災の追悼式の式辞でも、「原発事故」という言葉を使わなかったということです。
福島県の内堀雅雄知事は13日の記者会見で、「原発事故」の文言を使わなかったことについて、原発事故は現在進行形だとして「県民感覚として違和感を覚えた」と語りました。
安倍首相は昨年までは、「原発事故」に言及してきましたが、今年は「福島においても順次避難指示の解除が行われるなど、復興は新たな段階に・・・」と述べましたが、原因となった「原発事故」には触れませんでした。言及しなければ事態が好転するとでも思っているのでしょうか。
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安倍首相式辞に「違和感」 原発事故の文言なく 福島知事
時事通信 2017年3月13日
福島県の内堀雅雄知事は13日の記者会見で、安倍晋三首相が東日本大震災の政府主催追悼式の式辞で「原発事故」の文言を使わなかったことについて、「県民感覚として違和感を覚えた」と語った。
内堀知事は、東京電力福島第1原発事故により「福島県は甚大な被害を受けている。それは過去形ではなく、現在進行形だ」と強調。「『原発事故』『原子力災害』という重い言葉は欠かすことができない」と苦言を呈した。
首相は式辞で、福島で順次避難指示が解除される一方、なお12万人以上の避難者がいることに触れ、「切れ目のない支援に力を注ぐ」と表明。しかし、これまで毎年式辞に盛り込んできた「原発事故」の文言は使わなかった。