日本原子力機構「大洗研究開発センター」で起きた被曝事故で、機構は29日、保安規定に抵触する恐れがあるとした最終報告書をまとめ、原子力規制委員会に提出しました。
核燃料物質の貯蔵・保管のガイドラインを年内をめどに定め、管理の改善を図るとしています。
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【放射性物質事故】
茨城・大洗の被曝「保安規定に抵触」
産経新聞 2017年9月29日
日本原子力研究開発機構「大洗研究開発センター」(茨城県大洗町)で起きた被曝(ひばく)事故で、機構は29日、添加した樹脂を取り除かずに核燃料物質を貯蔵容器に封入し、その情報を引き継がなかったことが保安規定に抵触する恐れがあるとした最終報告書をまとめ、原子力規制委員会に提出した。核燃料物質の貯蔵・保管のガイドラインを年内をめどに定め、管理の改善を図るとしている。
事故は6月に発生。作業員が点検で貯蔵容器を開けた際に中のビニールバッグが破裂し、飛散したプルトニウムなどを吸って5人が内部被曝した。容器は21年間開封されていなかった。
機構は添加されたエポキシ樹脂が放射線で分解され、ガスが発生したと断定。作業員は会話や汗で生じたマスクと皮膚の隙間から放射性物質を吸い込んだとみられ、着用するマスクの種類も再検討する。