崎山比早子氏が主宰する「3・11甲状腺がん子ども基金」は、福島児童の甲状腺がんやその疑いがあると診断された患者らに療養費10万円を給付してきましたが、がんが再発して再手術をするケースにも同様に1件あたり10万円を支給することにしました。
国内の手術では通常、機能を維持させようと甲状腺をできるだけ残す方法がとられている(全摘出した場合は甲状腺ホルモン剤を生涯服用することになる)ため再発するケースもあり、再手術を受けた人は4件に達しているということです。
甲状腺がんの治療に対して国や県が全く補償を行わないのは、福島県児童の甲状腺がん調査委員会が、がんやがんの疑いがある人が191人に達した現在でも「原発事故との関連はない」としているためです。
国は重電メーカーが海外で原発を建設するような場合には、融資する金融機関に対して債務保証者になるなど手厚い保護を行っていますが、福島のがん患者はこうして放置しているわけです。
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原発事故後の甲状腺がん 民間基金が再発に追加支援
NHK NEWS WEB 2017年9月10日
東京電力福島第一原発の事故のあと、甲状腺がんと診断された子どもにがんが再発するなどして再手術するケースが出ていることから、民間の基金が追加の療養費を支給するなど、支援を強化することになりました。
民間の基金「3・11甲状腺がん子ども基金」は、原発事故後に甲状腺がんやがんの疑いと診断された25歳以下の子どもたちに1人当たり10万円の療養費の支援を行っていて、これまでに96人に支給しています。
福島県が行っている甲状腺検査で、これまでにがんやがんの疑いと診断された人は191人に上っていて、再発するケースも出ています。
このため、基金は再発や転移した患者への支援を強化することになり、再手術を受けた福島県と県外の4人に10万円を追加で支給しました。
基金によりますと、国内の手術では通常、機能を維持させようと甲状腺をできるだけ残す方法がとられているため、再発するケースも想定されているということです。
基金の崎山比早子代表理事は「がんである以上、再発や転移は否定できない。精神的にも経済的にも支援の手を差し伸べていきたい」と話しています。
基金の電話番号は0120-966-544で、今月24日に医師による無料の電話相談を行う予定です。