原子力規制委は27日の定例会合で、柏崎刈羽原発6・7号機が新規制基準を満たしているとする「審査書案」を提示し、取りまとめの議論を始めました。
来月4日の次回定例会合で了承する方針です。
審査書は聞きなれませんが、事実上の審査合格書です。
そなると、今後意見公募や東電の適格性についての経産相への意見照会を経て、年明け以降に正式合格の見込みです。
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柏崎刈羽原発6・7号機 再稼働審査 来週にも事実上合格へ
NHK NEWS WEB 2017年9月27日
新潟県にある柏崎刈羽原子力発電所6号機と7号機について、原子力規制委員会は27日、再稼働の前提となる審査に事実上合格することを意味する審査書の案を取りまとめる作業に入りました。早ければ来週にも取りまとめが行われる見通しです。
27日開かれた原子力規制委員会では、柏崎刈羽原発6号機と7号機について、東京電力の地震や津波の想定や重大事故対策に対する評価などを示した審査書案が提示されました。
この中で、想定される最大規模の地震の揺れは原発の北西の沖合にある活断層を基に2300ガル、津波の高さは海抜8.3メートルとし、原発の耐震や浸水対策は妥当だとしています。
また、核燃料を冷やせなくなり、格納容器などが壊れ、放射性物質が外に放出されるのを防ぐ重大事故対策として、新たに設置した冷却や電源設備を使って対応する手順などが示され、こうした対策が新たな規制基準に適合していると評価しています。
6年前に事故を起こした福島第一原発と同じタイプの原発の審査書案が示されるのは初めてで、委員からは、事故の際の態勢や設備の機能などについて、質問が相次いだため議論は27日で終わらず、来週も議論を続けることになりました。
柏崎刈羽原発の審査をめぐっては、東京電力が原発を運転する適格性について前回の会合で了承されていて、規制委員会は、早ければ来週の会合で審査書案の内容に問題が無いことを確認し、適格性があることを条件付きで認める文書とともに取りまとめる見通しです。
委員長「まとまるかは はっきり言えない」
27日の原子力規制委員会の会合で、柏崎刈羽原発6号機と7号機が事実上合格することを意味する審査書案が示され、次回の会合でも議論することになったことについて、更田豊志委員長は記者会見で、「次回も各委員から質問があるだろうし、納得や共通理解が得られなければ、議論を続けるということもあるだろう。きょう、ずいぶん時間を取ったので次回、取りまとめになると考えることもできるが、今、まとまるかどうか、はっきりしたことは申し上げることはできない」と述べました。