日本原燃 ウラン生産を一時停止へ 安全管理の問題相次ぎ
NHK NEWS WEB 2017年9月2日
青森県にある核燃料のウランを生産する工場を運営する日本原燃は安全管理の問題が相次いだことを受けてウランの生産を一時停止し、品質管理体制の問題点を調べることになりました。
青森県六ヶ所村にある「ウラン濃縮工場」は、原子力発電所で使う核燃料の製造に必要な「濃縮」という作業を行う国内で唯一の商業施設です。
去年、工場を運営する日本原燃の品質管理体制の改善を求められた担当部署が「対策は完了した」と事実と異なる報告を社長に行っていたことが問題になりましたが、その後、原子力規制委員会が体制を見直す再発防止策について了承し、5月には国の安全審査に合格しウランの生産を続けていました。
しかし7月には、メーカー推奨の交換期間を10年以上超え、28年間、部品を交換していなかった非常用の発電機から出火するなど安全管理上の問題が相次ぎ、原子力規制庁から先月、「問題や課題を見いだす能力があるのか」などと指摘されていました。
そのため、日本原燃は濃縮する機械の中からウランを取り出して生産を一時停止し、見直したばかりの品質管理体制などの問題点を改めて調べることになりました。
日本原燃は「みずから問題点を発見できる態勢づくりを進め、改善を図っていきたい」としています。