2019年8月8日木曜日

08- キャスク収納核燃料を空冷保管する貯蔵施設 審査長期化

中間貯蔵審査が長期化 規制委とRFS応酬
   河北新報 2019年8月8日
原子力規制委員会は6日、むつ市に建設中の使用済み核燃料中間貯蔵施設を運営するリサイクル燃料貯蔵(RFS)の坂本隆社長と意見交換した。耐津波設計などで審査が長期化する要因を巡って両者が応酬。規制委は使用済み核燃料を入れる金属容器の安全性評価を中心に、審査を効率的に進める考えを示した。
 
 2014年の審査申請から約5年半。坂本氏は「レスポンスの面で対応不足は多々あったと思う」と反省した上で「(今年2月の)耐津波設計の審査方針の変更などが少なからず影響している。審査の進め方を見直すことは合理的ではない」と批判した。
 更田豊志委員長は「審査方針の変更と言うより、RFSの説明方針への駄目出しだ」と反論。「もっと早く『これでは駄目だよ』と言うべきだった。長期化の責任は規制委にもある」とも述べ、その場を収めた。
 
 RFSは東京電力と日本原子力発電が出資。中間貯蔵施設では両社の原発から出た使用済み核燃料を金属容器に入れて空冷し、最長50年間保管する計画。操業開始時期はこれまで7回延期され、現時点では21年度の予定。