2019年8月28日水曜日

28- 会津坂下町でトップ切り「コメ全袋検査」

 19年産米の全量全袋検査は26日、福島県内でトップを切って会津坂下町で始まりました。この日検査した全袋が放射性セシウムの検出限界値を下回りました。
 全量全袋検査は基準値(1キロ当たり100ベクレル)を超えるコメが通算5年間出ないことを条件に、サンプルだけを調べる抽出検査に移行するので、早ければ20年産から切り替わる見通しですしかし1キロ当たり100ベクレルは余りにも安全とはかけ離れた数値なので説得力はありません。
 単に「基準値以下」とするのではなく、検出限界値がいくつであり実測値がいくつなのかを公表する方が風評被害を防止することになるのではないでしょうか。
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坂下でトップ切り「コメ全袋検査」 15年産以降基準値超えゼロ
福島民友 2019年08月27日
 2019年産米の全量全袋検査は26日、県内でトップを切って会津坂下町で始まった。この日検査を受けた全袋が放射性セシウムの検出限界値を下回った。
 検査を受けたのは、同町の猪俣徳一商店と契約農家でつくる農業生産法人会津みずほ農場が同町で収穫した極わせ米「瑞穂黄金」約17トン。
 ベルトコンベヤー式の測定器を通過した袋入りのコメに、担当者が検査済みを表すシールを次々に貼った。等級検査も行われ、全て1等米の評価を受けた。9月上旬から県内のスーパーなどで販売される予定。
 
20年産米から抽出検査の見通し
 全量全袋検査は食品に含まれる放射性物質の基準値(1キロ当たり100ベクレル)を超えるコメが通算5年間出ないことを条件に、サンプルだけを調べる抽出検査に移行する。2015年産以降は基準値超えゼロが続いており、早ければ20年産から切り替わる見通しだ。
 原発事故に伴う避難指示が解除された区域は全袋検査を当面継続する。ただ、一つの自治体で全袋検査と抽出検査が混在する場合、対応が複雑化する恐れがあるため、対象となる自治体や農業団体などの意向を踏まえて政府が来年3月ごろに検査方法を公表予定。
 全袋検査は県産米の安全性を客観的に証明できる利点があるが、農家や集荷業者が検査場に運び入れる手間や自治体職員が検査業務を担うケースなどの負担が指摘されてきた。検査に従事する関係者は数千人、運営経費は毎年55億円程度に上る。運営経費は東京電力からの賠償金約50億円と国の予算を活用した県補助事業で賄われている。一方、抽出検査を移行することで、風評被害の再燃を懸念する声もある。