福島県地元紙の記事を4つ紹介します。そのタイトルは下記の通りです。
小高の居住者3月末現在1488人 前月比239人増、居住率16・4%・・・
福島民報 2017年4月13日
南相馬・小高、原町の「居住率」大幅増 帰還進み4%から18%・・・
福島民友 2017年4月13日
「全町避難」双葉町、記録誌完成 後世に・・・ 河北新報 2017年4月13日
南相馬に風力発電 鹿島の津波被災地 地元建設会社など・・・ 福島民報 2017年4月13日
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小高の居住者3月末現在1488人 前月比239人増、居住率16・4%
福島民報 2017年4月13日
東京電力福島第一原発事故に伴う避難指示の大部分が解除された南相馬市小高区の3月31日現在の居住者は1488人となり、住民登録者(9079人)に占める居住率は16.4%となった。2月末現在と比べて239人増え、居住率は約3ポイント上昇した。市が12日の記者会見で発表した。
小高区は昨年7月に居住制限、避難指示解除準備の両区域が解除された。昨年7月末現在の居住者数は311人で、解除から約9カ月で約3倍となった。
桜井勝延市長は今年春に小高区内で4つの小学校と小高中が再開したほか、11日には小高産業技術高が開校した点や再開する事業所が増えたことが背景にあるとの見解を示した。
市によると、古里に戻った住民からは商業施設の整備を求める声が上がっている。市は住環境のさらなる向上に向けて平成30年度内に商業施設と復興拠点施設を小高区内に完成させたい考えだ。
南相馬・小高、原町の「居住率」大幅増 帰還進み4%から18%
福島民友 2017年04月13日
南相馬市は12日、昨年7月に避難指示が解除された同市小高区と同市原町区の一部の3月31日現在の世帯数と人口を発表した。住民の帰還を示す居住率は昨年7月末の約4%から約18%へ大幅に増加した。
市によると、小高区には702世帯1488人が住んでおり、住民登録している3021世帯9079人のうち約16%に当たる。原町区の一部には284世帯852人が住民登録し、うち約38%に当たる133世帯324人が居住しているという。
桜井勝延市長は12日、市役所で4月定例記者会見を開き、両区の居住率の向上について「小、中学校や病院、飲食店などの事業所が着実に再開していることが住民の帰還が進んでいる要因」と話した。
市の担当者は、「住民が住宅再建に向けて新築や改築を進めてきたことも要因」と分析。市は帰還した住民や帰還を検討している住民のニーズを掘り起こして対処し、帰還促進につなげていく考え。
<全町避難> 双葉町、記録誌完成 後世に
河北新報 2017年4月13日
東京電力福島第1原発事故で全町避難が続く福島県双葉町は、東日本大震災と原発事故の記録誌を作った。第1原発が立地する町を襲った津波と避難の様子を振り返り、町民64人の証言をまとめた。編集を担当した町嘱託職員の大住宗重さん(62)は「教訓を後世につなぎたい」と話す。
記録誌は震災前の町の紹介を含め四つの章と資料編で構成。20人が犠牲になり、1人が行方不明になった津波の猛威と住民避難の記録に特に力を入れた。
町内では寝たきりも多い福祉施設や病院からの避難が難航。第1原発1号機建屋の水素爆発も追い打ちを掛けた。降り注ぐ破片とみられるごみを職員は「雪が降ってくるようだった」と証言した。
最初の避難先となった福島県川俣町からは約1200人がバス40台で埼玉県に向かった。記録誌は車内の風景を「町民は不安や焦燥感が募り、寡黙だった」と記した。
当時、大住さんは市の秘書広報課長。町の依頼を受け、昨年9月に編集に着手した。全町避難と混乱で十分な資料がないため、町関係者や行政区長らの証言を重視。委託先による取材にほぼ全て立ち会った。証言の途中で思いがこみ上げて涙を流す町民もいた。
大住さんは「記録誌を読んでつらい記憶がよみがえる人もいると思うが、心の整理がつく面もある。町民が前を向くきっかけになればいい」と語る。
A4判、320ページで4000部を印刷した。全国に避難する町民約2700世帯に発送。今後、周辺自治体や関係機関にも届ける。
南相馬に風力発電 鹿島の津波被災地 地元建設会社など
福島民報 2017年4月13日
南相馬市の建設会社など4社と日立グループでつくる特定目的会社「南相馬サステナジー」は、東日本大震災の津波で甚大な被害を受けた市内鹿島区南海老に風力発電所を建設する。年間約4600世帯の電力を賄える見込みで、東北電力に売電する。平成30年3月の運転開始を目指す。
桜井勝延市長が12日の記者会見で明らかにした。同社は防災集団移転に伴い市が取得した土地約2.6ヘクタールを借り受けて、地上からの高さ約130メートルの風車を備える風力発電機4基を設ける。17日に着工する。
市は東京電力福島第一原発事故後、再生可能エネルギーの活用を推進している。同社と地域貢献に関する協定を結んで再生可能エネルギー普及啓発活動や地域環境保全活動への支援を受ける。