原子力規制委員長に更田氏 政府が人事案を提示
NHK NEWS WEB 2017年4月18日
衆参両院の議院運営委員会の理事会が開かれ、政府は原子力規制委員会の委員長に、現在委員を務めている更田豊志氏を新たに起用するなど、国会の同意が必要な12機関、28人の人事案を提示しました。
政府は18日開かれた衆参両院の議院運営委員会の理事会で、国会の同意が必要な12機関、28人の人事案を提示しました。
それによりますと、原発の安全審査などを行う原子力規制委員会の委員長には、ことし9月で5年の任期が切れる田中俊一氏の後任に、現在委員を務めている更田豊志氏を、新たに起用するとしています。
(中 略)
更田氏 これまでの経歴
原子力規制委員会の新しい委員長として人事案が提示された更田豊志氏は59歳で、原子炉安全工学の専門家です。
昭和62年に当時の日本原子力研究所に入り、原発の重大事故の防止策など長年、原子炉の安全研究に携わり、平成24年4月からは日本原子力研究開発機構で原子力基礎工学研究部門の副部門長を務めていました。
その後、平成24年9月に発足した原子力規制委員会の委員となり、再稼働の前提となる原発の重大事故対策の審査や、事故を起こした福島第一原発の廃炉作業の監視などを担当し、平成26年からは委員長代理を務めています。
この間、更田氏は電力会社に重大事故対策の強化をたびたび求めるとともに、審査に臨む姿勢を厳しく批判する場面もあり、原発の審査の中心的な役割を担ってきました。
終盤を迎えている新潟県にある柏崎刈羽原発の審査では、東京電力が緊急時の対応拠点の耐震性について、誤った説明をしてきた問題で、「東京電力の組織文化を何らかの形で確認する必要がある」と指摘していました。