2017年4月3日月曜日

福島原発避難者支え6年 文京で講演 新潟・柏崎の増田さん

 柏崎市職員を中途で退職した増田昌子さん(52)は、その後古い店舗を使ってサロンを開設し、原発事故後はそこを拠点に子育てや就労の相談に乗るなど、避難住民のやる気を引き出す支援を続けてきました。増田さんは31日、東大大学院の講演会で災害時の支援の在り方を語りました
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福島原発避難者支え6年 文京で講演 新潟・柏崎の増田さん
東京新聞 2017年4月1日
 東京電力福島第一原発事故で新潟県柏崎市に長期避難した人たちを支援し、地元で「姐(ねえ)さん」と呼ばれ親しまれている増田昌子さん(52)=同市=が三十一日、東京大大学院(文京区)の国際地域保健学教室の講演会で、災害時の支援の在り方を語った。 (大野孝志)
 
 増田さんは同県で起きた中越、中越沖の二度の震災で、誰もが気軽に相談できる場が必要と感じた。二〇一〇年に同市職員を辞め、古い店舗を使って「共に育ち合い(愛)サロン むげん」を一人で開設。原発事故の直後からサロンを拠点に、子育てや就労の相談に乗ってきたほか、手芸品の販売や農地の再生、同郷の人たちの交流会など、避難住民のやる気を引き出す支援を続けてきた。
 六年間を振り返り「やってあげる、という姿勢では信頼されない。相手を客扱いするのではなく、一緒に自立を目指す仲間になる。仲間がいれば、苦しい時も進んでいける」と話し、「ありのままの自分でできる、身の丈に合った支援が大事」と強調した。
 この日は、福島県浪江町、川俣町、飯舘村の避難指示が一部解除されたほか、避難指示区域外から避難した世帯への住居の無償提供が打ち切られた。増田さんは「故郷に帰るか移住するか、選択する時期。住民が決めたことに寄り添って、サポートしていきたい」と語った。