2018年8月19日日曜日

セシウム除去装置増設 福島原発汚染水処理

 福島第一原発は汚染水中の放射性物質を除去する設備を1基増設しました。
 福島民報は「汚染水から放射性セシウムを除去する吸着装置を17日までに1台増設」したと記述していますが、文脈から、既に設置している多核種除去設備(ALPS)を増設したものと思われます。
 ALPSは量的にはセシウムが中心になりますが、それを含む62種の放射性物質の除去が可能です。またイオン除去の原理に照らせば「吸着装置」という呼び方は正しくありません。.
 もしも東電がそう発表したのであれば、色々と不正確であり問題です。
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セシウム除去装置増設 第一原発汚染水
福島民報 2018年8月18日
 東京電力は、福島第一原発の原子炉建屋などにたまった汚染水から放射性セシウムを除去する吸着装置を十七日までに一台増設した。運用が始まれば既設の二台と合わせ一日当たり最大約二千四百トンの処理が可能となる。処理装置の多重化で機器トラブルや点検などによる作業停滞を防ぐ。東電は原子力規制委員会の許可を受け次第、八月末にも運用を開始したい意向だ。 
 
 福島第一原発では現在、建屋への地下水流入などにより一日当たり約百~百五十トンの汚染水が発生している。台風などにより降雨量が増えた場合は、二百トン超になるケースもある。構内には第一セシウム吸着装置(一日当たりの処理能力約六百トン)、第二セシウム吸着装置(同約千二百トン)が配備されている。現在は第二セシウム吸着装置を中心に処理作業を進めているが、トラブルによる機器停止や点検時に備え三台目(同約六百トン)を新設し安全対策を多重化させる。 
 東電担当者は「処理設備を多重化させることで、作業の信頼性を向上させたい」と話している。