2018年8月10日金曜日

猛暑でも電力不足にならないのは太陽光発電の拡大に拠る

 これまで、猛暑が続きクーラー運転がピークに達する度に、電力の供給量が限界に達しましたが、今回はそうした問題が起きていません。
 それはこのところ太陽光発電が急速に拡大し現在は電力供給の約5%を占めるに至った(因みに原発の発電量は2%程度)ためです。
 ブログ「半歩前へ」が菅直人氏の見解を紹介しました。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~
連日の猛暑に「電力が足りない」と言わない理由! 
半歩前へ 2018年8月6日
▼連日の猛暑に「電力が足りない」と言わない理由!
 
「きょうも39度前後の猛暑続く 熱中症に厳重警戒」―。毎日、このニュースがトップで報道される「災害列島」日本の夏。
 それこそ、未曾有の暑さが続く中で、なぜか今回、安倍政府や電力会社は「電気が足りない」と騒がない。
 あれほど「足りない、足りない」「早く原発を再稼働させろ!」と声を限りに鳴(がな)っていたではないか。
 なぜ今回は叫ばない? 叫べ、どなれ。声が枯れるまで叫びなさいよ。
 このあたりのカラクリについて反原発の旗手、菅直人が実態を暴露した。以下は彼のブログからの転載である。
**********************
 猛暑が続く日本列島ですが、電力不足は生じていません。福島原発事故以前から、クーラーを多用する真夏の昼間が電力消費のピークとなり、電力供給量と消費量の差が小さくなって一時的な電力不足が生じていました。
 
 なぜ前代未聞の猛暑なのに電力不足が生じないのでしょうか。
 それは太陽光発電が普及したからです。
 福島原発事故以降日本では太陽光発電が急速に拡大し、現在は電力供給の約5%を占めています。
 当初電力会社は太陽が照っている時しか発電しない太陽光発電を「不安定」と毛嫌いしていました。
 しかし年間で電力消費がピークになるのはクーラーを最も使う晴天の真夏の昼間ですが、その同じ晴天の真夏の昼間に発電量がピークになるのが太陽光発電です。
 従来電力会社が「邪魔者扱い」してきた太陽光発電が電力不足を防いでいるのです。
 電力は何時の時点でも消費量に発電量を一致させなくてはなりません。福島原発事故以前から、電力会社は原発を「ベースロード電源」と称して、電力消費の少ない深夜にまで昼間と同じレベルで発電を継続していました。
 ヨーロッパの多くの国では早くから発電量が大きく変動する太陽光や風力など再エネ発電を優先的に消費に回し、不足分を火力発電などで補うというやり方をしてきました。
 日本では現在原発の発電量は全体の2%程度です。原発ゼロでも必要な電力は拡大する再エネ発電で十分カバーできます。