ヨウ素剤は原発事故の際に服用すると甲状腺の被曝を防ぐので、原発から30キロ圏内に住む人などが服用できるように十分な数を確保しておく必要がありますが、新潟県ではヨウ素剤が1年以上配備されないままになっていました。
この問題で、内閣府はいま全国24の道府県を対象に、ヨウ素剤が適切に配備されているかどうかを調査しています。
その一環として新潟県柏崎市で、ヨウ素剤の保管状況などについての調査が始まりました。調査は15日まで行う予定で、全国の調査は今月中に終えることになっています。
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新潟・柏崎 ヨウ素剤配備状況を国が調査
NHK NEWS WEB 2014年5月13日
原子力施設で事故が起きた際甲状腺の被ばくを防ぐ「ヨウ素剤」が、新潟県で1年以上配備されないままになっていた問題で、国は新潟県柏崎市で、ヨウ素剤の保管状況などについて調査を始めました。
新潟県の柏崎刈羽原子力発電所からおよそ7キロ離れた柏崎市の施設には、内閣府の原子力防災専門官が入り、保管されている5000錠のヨウ素剤の状況や使用期限を確かめました。
ヨウ素剤は、原子力施設での事故の際に服用すると、甲状腺の被ばくを防ぐ効果があるとされ、国は原発から30キロ圏内に住む人などが服用できる十分な数を確保しておく必要があるとしています。
ところが、新潟県がヨウ素剤の購入手続きを怠ったため、柏崎刈羽原発から30キロ圏内の地域では必要な130万錠余りが1年以上配備されないままになっていました。
このため内閣府は、原発から30キロ圏内などにある全国の合わせて24の道府県を対象に、ヨウ素剤が適切に配備されているかどうか調査を行っています。
内閣府は、新潟県での調査を15日まで行う予定で、全国の調査を今月中に終えることにしています。
新潟県医務薬事課の新井一仁参事は、「国にしっかりと確認をしてもらい、住民の信頼を取り戻したい」と話していました。