六ケ所村再処理工場に4月、英国から返還された高レベル放射性廃棄物の価格が、1本あたり1億2800万円と、海外からの廃棄物の返還が始まった1995年の3倍になりました。この費用は電気料金に上乗せされます。
政府は4月に新エネルギー基本計画を閣議決定しましたが、核サイクルを廻そうという政策の非経済性が改めて明らかにされました。
1993年に着工された六ヶ所村の再処理工場は、2006年に試運転に入ってからはトラブルの連続で、これまで2兆2千億円を投じましたが、いつ完成するのか明らかではありません。
これもまた原発政策に巣食っている巨大な金食い虫です。
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核のゴミ1本1・3億円 海外委託の処理費、3倍に高騰
朝日新聞 2014年5月26日
青森県六ケ所村に4月、英国から返還された高レベル放射性廃棄物(核のゴミ)の輸入価格が、1本あたり1億2800万円だったことが税関への申告でわかった。過去最高額で、海外に処理を委託した廃棄物の返還が始まった1995年の3倍。管理や輸送の費用がかさんだとみられる。費用は電気料金に上乗せされる。
原発から出る使用済み核燃料を再処理して再び燃料として使う「核燃料サイクル政策」について、政府は4月、閣議決定した新たなエネルギー基本計画のなかで「推進」するとしたが、再処理で出る核のゴミの費用もかさむことで、サイクル政策の非経済性が改めて浮かんだ。
再処理事業では新たな燃料のほか、利用不可能で強い放射線を出す高レベル放射性廃棄物も発生する。六ケ所村にある日本の再処理工場はトラブル続きで完成しておらず、電力各社でつくる業界団体・電気事業連合会によると、日本は69年以降、英仏両国に送って再処理を依頼してきた。