金曜夜の首相官邸前で行われる原発への抗議活動(首都圏反原発連合主催)が、2日、100回目を迎えました。
福島第一原発事故から1年後の2012年3月29日(金)以来、正月などを除く毎週、途切れずに続いています。ピーク時の12年6月29日には、参加者は主催者発表で20万人に達しました。
今回の参加者は3000人で一時期より減りましたが、今も、初めて訪れる人が後を絶たず、官邸前以外の各地にも、金曜日の抗議行動は広がっています。
ここ5回の参加者数は、主催者発表で 95回(3月28日)2200人、96回(4月4日)2000人、97回(4月11日)3000人、98回(4月18日)2200人、99回(4月25日)2200人です。
100回も続くとは歴史に残る偉業ですが、行動の中心メンバーで100回すべて参加したイラストレーターのミサオ・レッドウルフさんは、「原発事故で計り知れない被害が出ているのに、100回を迎えた今も反対の声を上げ続けなくてはならないのは異常なことで、複雑な気持ち」と話したということです。
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脱原発 金曜デモ100回
東京新聞 2014年5月3日
金曜日の夜に東京・永田町の首相官邸前で行われている、原発への抗議活動が二日、百回目を迎えた。福島第一原発事故から一年後の二〇一二年三月以来、正月などを除く毎週、途切れずに続いている。
午後六時。「原発反対」「百回も言わせるな!」などと書いたプラカードを手に、人々が歩道に長い列をつくる。背広姿や学生、高齢者、乳母車を押す女性も。太鼓などが鳴る中、「原発いらない」「再稼働反対」と官邸に向かって叫んだ。国会前にも人が集まった。
抗議活動は、複数の市民団体の有志でつくる「首都圏反原発連合」が、ツイッターやフェイスブックで呼び掛け始まった。参加者は急速に増え、一二年六月二十九日には、関西電力大飯(おおい)原発(福井県おおい町)3、4号機再稼働決定の撤回を求める市民らの人波が縦横に連なり、官邸前の道路を埋め尽くした。この日、主催者発表で二十万人に達した。
同年八月には当時の野田佳彦首相が、同連合の十人と面会。官邸前の「声」を政治が無視できないことを示した。
一時期より参加者は減ったが、今も、初めて訪れる人が後を絶たない。官邸前以外の各地にも、金曜日の抗議行動は広がっている。
中心メンバーで百回すべて参加したイラストレーターのミサオ・レッドウルフさんは「原発事故で計り知れない被害が出ているのに、百回を迎えた今も反対の声を上げ続けなくてはならないのは異常なことで、複雑な気持ち」と話した。
原発ゼロまで声上げる 官邸前抗議100回目
しんぶん赤旗 2014年5月3日
原発ゼロを求める首都圏反原発連合(反原連)は2日、首相官邸前抗議行動を行いました。2012年3月29日に始まってから100回目の行動です。3000人(主催者発表)の参加者は、欧州を歴訪中の安倍晋三首相が、経済成長のために原発再稼働を進めると発言したことに怒り、「川内原発再稼働反対」「原発なくせ」とコールしました。
初参加で国会正門前でスピーチをしたのは、横浜市の大学1年生の男性。男性は「福島に帰れず、農業を続けられず、仮設住宅で暮らしている人たちがいるのに、原発を続けようなんて安倍首相の考えてることは信じられない」と訴えました。
埼玉県川口市から初めて参加した女性(66)は「原発事故の収束もままならないのに、再稼働や輸出をしようとするなんて信じられない。毎週ここで運動が続いているのはすごい。私も最後まで声をあげていきたい」と話しました。
阪神・淡路大震災の被害を受けた神戸市出身の男性(63)=神奈川県平塚市在住=は、紙でつくったこいのぼりに「官邸前デモ100回」「ストップ再稼働」と書いてアピール。「放射能被害がなければ福島の復興はこんなに遅れなかった。一人でも多く政権にノーの声を突きつければ再稼働を止める力になる」と語りました。
「100回も言わせるな! NO NUKES」とのプラカードを持って参加したのは女性(68)=川崎市=です。「安倍首相は川内原発の再稼働を白紙に戻せといいたい。原発をやめて、自然エネルギーにかじをきれば新しい雇用や産業をつくれる。これこそ、経済成長の道です」
日本共産党の笠井亮衆院議員、吉良よし子参院議員がスピーチしました。