2014年5月2日金曜日

元NRC委員長が凍土壁に懸念 福島原発 汚染水問題

 
 東電組織改革や原発事故への取り組みを監視する「原子力改革監視委員会」委員長で元米原子力規制委員会(NRC)委員長のデール・クライン氏は1日、都内で共同通信と会見し、福島第1原発の汚染水問題の解決策とされている凍土壁について「最良の選択肢との確信が持てない。意図せぬ結果が生じないか心配だ」と語りました。
 同席した英原子力公社名誉会長のバーバラ・ジャッジ副委員長も、実証性を見極める試験を夏の暑い時期に行う必要があると指摘しました
 
 凍土壁には、日本の原子力規制委や土木専門家からも疑念の声が出ています
 
 東電はこれまで福島原発の汚染水問題で対応が遅く、しかもその結果がはかばかしくないことが殆どでした。汚染水問題解決の切り札とされている凍土壁が有効でなければ、この数年間何をやってきたのかと責任を問われることになります。
 東電には今の段階でこれらの疑念に応える必要があります。
 
(追記) 原子力改革監視委員会は、国内外の有識者構成される東京電力取締役会の諮問機関として平成24年9月11日に設置されました。同委員会は、東京電力設置した「原子力改革特別タスクフォース」の取り組みについて、外部の視点で監視・監督をする機関です。
    メンバーには、デール・クライン委員長、バーバラ・ジャッジ副委員長のほか、大前 研一委員(会社役員)、櫻井 正史委員(元国会 東京電力福島原子力発電所事故調査委員会委員) がいます。
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元NRC委員長、凍土遮壁に懸念 福島原発の汚染水問題
東京新聞 2014年5月1日
 東京電力で組織改革や原発事故への取り組みを監視する「原子力改革監視委員会」委員長で元米原子力規制委員会(NRC)委員長のデール・クライン氏は1日、都内で共同通信と会見し、福島第1原発の汚染水問題の切り札と期待される凍土遮水壁について「最良の選択肢との確信が持てない。意図せぬ結果が生じないか心配だ」と語った。
 
 同席した副委員長で英原子力公社名誉会長のバーバラ・ジャッジ氏も、実証性を見極める試験を夏の暑い時期に行う必要があると指摘。クライン氏とともに凍土壁の実効性に懸念を表明した。
 
 凍土壁には、日本の原子力規制委員会や土木専門家からも疑念の声が出ている。(共同)