2014年11月6日木曜日

村井知事 反対派に苦言|南相馬市避難解除で反対署名|4号機使用済み燃料の取り出し終了|川内「安全性確認」鹿児島知事

 最終処分場建設をめぐり、宮城県の村井知事は4日、詳細調査受け入れの根拠とした県内市町村長の総意が、調査に反対する県内候補地の意思に優先されるとの見解を示しました。そして「反対するのは住民の権利で結構だが、公道を人垣や物でふさぎ、通行させないのは違法行為。」と述べました
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 南相馬市の特定避難勧奨地点(142地点152世帯)を抱える行政区の区長などでつくる南相馬・特定避難勧奨地点地区災害対策協議会住民グループの南相馬・避難勧奨地域の会は4日、避難勧奨地点の指定を解除しないよう求める市民1210人分の署名と要請書を政府に提出しました。菅野対策協議会会長「政府が指定解除に向けて放射線量を測定している庭や玄関先以外の所で高い線量の場所が多くあり、指定解除は認められない」と述べました。
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 福島原発4号機に保管されていた使用済み燃料1331体について、使用済み核燃料プールからの取り出し作業が終わりました。燃料プールには未使用の燃料180体も保管されており、東電はこれらも予定通り年内に全て取り出す予定です。一方、1〜3号機は放射線量が高く、1号機の燃料プールからの燃料取り出し作業は、当初計画から2年遅れの2019年度着手とするなど、難航しています。
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 鹿児島県議会、伊藤祐一郎知事は、川内原発新規制基準に適合するとされたこと受け「安全性の確保が確認されたと考えている」と述べました。伊藤知事が「公開の場で住民に十分な説明を行った」と発言すると、傍聴席からは「十分じゃない」「強引だ」などと怒号が飛びました
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最終処分場 村井知事、反対派に苦言
  河北新報2014年11月5日
 福島第1原発事故で発生した指定廃棄物の最終処分場建設をめぐり、村井嘉浩(宮城県)知事は4日の定例記者会見で、詳細調査受け入れの根拠とした県内市町村長の総意が、調査に反対する県内候補地の意思に優先されるとの見解を示した。
 村井知事は8月に開かれた市町村長会議で調査容認の意見が大半を占めたことを受け、受け入れの意向を石原伸晃前環境相に伝達。環境省は10月24、25、27の3日間、候補地の一つの加美町でボーリング調査に向けた準備作業を試みたが、住民の抗議を受け見送った。
 村井知事は県内に指定廃棄物が散在する実情を踏まえ「全自治体、全県民が関わる問題。(他の候補地の)栗原市、大和町も苦しみを味わいながら調査に協力すると言っている」と主張。
 「反対するのは住民の権利で結構だが、公道を人垣や物でふさぎ、通行させないのは違法行為。そういうことはしてはいけない」と指摘した。
 小里泰弘環境副大臣が10月28日、加美町に住民説明会の開催を打診したことについて、村井知事は「戸惑っている。石原前環境相の時、環境省は候補地を1カ所に絞った後で住民に説明したいとの意向だった。責任を持って年内に調査を終えるよう努力するべきだ」と注文した。
 
 
「避難勧奨」解除反対で署名 南相馬市民1210人分を提出
福島民友ニュース 2014年11月5日
 東京電力福島第1原発事故に伴う南相馬市の特定避難勧奨地点(142地点152世帯)を抱える行政区の区長などでつくる南相馬・特定避難勧奨地点地区災害対策協議会(菅野秀一会長)、住民グループの南相馬・避難勧奨地域の会(小沢洋一世話人)は4日、政府に対し、避難勧奨地点の指定を解除しないよう求める市民1210人分の署名と要請書を提出した。
 要請書では、両会は指定解除を隣接する避難区域の同市小高区や飯舘村の同時期とすることや、政府の除染後も地面やコンクリートでみられる放射性物質汚染の再調査などを求めている。菅野会長らは福島市の復興庁福島復興局に署名を提出後、県庁で記者会見し、指定解除に反対する理由などを説明。菅野会長は「政府が指定解除に向けて放射線量を測定している庭や玄関先以外の所で高い線量の場所が多くあり、指定解除は認められない」と述べた。
 
 
福島原発4号機:使用済み燃料の取り出し終了
毎日新聞 2014年11月05日 
 東京電力福島第1原発で、事故時に4号機に保管されていた使用済み燃料1331体について、使用済み核燃料プールからの取り出し作業が終わったことが分かった。東電が5日明らかにした。燃料プールには未使用の燃料180体も保管されており、東電はこれらも予定通り年内に全て取り出す予定。
 
 4号機は事故時、定期検査中だったため、原子炉内に核燃料はなく、全ての燃料が燃料プールに保管された状態だった。東電は、燃料プールから使用済み燃料を取り出し、共用プールへ移送する作業を昨年11月に始めていた。
 一方、1〜3号機は放射線量が高く、1号機の燃料プールからの燃料取り出し作業は、当初計画から2年遅れの2019年度着手とするなど、難航している。斎藤有香
 
 
川内「安全性確認」 鹿児島県議会で知事
 東京新聞 2014年11月5日 
 鹿児島県議会は五日、九州電力川内(せんだい)原発(同県薩摩川内市)の再稼働の是非を議論する臨時議会の本会議を開いた。伊藤祐一郎知事は、原子力規制委員会が川内原発に対し、新規制基準に適合するとした審査書を決定したことを受け「安全性の確保が確認されたと考えている」と述べた。
 
 県議会(定数五一、欠員二)は、自民党県議団が三十五人と過半数を占めており、七日の本会議で賛成の陳情が採択される見通し。その後、伊藤知事も同意を表明するとみられ、再稼働に必要な地元手続きが完了する。
 五日の本会議で伊藤知事は「私が判断するに当たり、重要な要素となる県議会のご意見をとりまとめていただきたい」と招集理由を説明した。薩摩川内市議会が先月二十八日、再稼働を求める陳情を採択して、同市の岩切秀雄市長も同意を表明したことを報告した。
 また議会日程をめぐり、自民党以外の会派を無視した議会運営を行ったとして、池畑憲一議長ら五人の不信任決議案が出されたが、反対多数でいずれも否決された。
 臨時議会の会期は三日間。六日の特別委員会で賛成と反対両方の陳情を審議した上で、七日の本会議でも同じ陳情を議論する。
 五日の本会議では、伊藤知事が「公開の場で住民に十分な説明を行った」と発言すると、傍聴席からは「十分じゃない」「強引だ」などと怒号が飛んだ。