栃木県が那珂川町に計画する馬頭処分場に反対する「守る会」は20日までに、意見書を県環境森林部に提出しました。12月20日までに文書での回答を求めています。意見書は「放射性廃棄物が持ち込まれた場合、備中沢や那珂川などを汚染する」と指摘しています。
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米原子力潜水艦の放射能漏れ事故を想定した防災訓練が20日、佐世保港赤崎岸壁周辺など市内一帯で行われました。県、原子力規制庁、外務省など31機関の約450人が参加しました。米軍は13回目の今年も、「原子力艦船は安全」との立場から参加しませんでした。
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放射性廃棄物の持ち込み危惧 馬頭処分場で「守る会」が県に意見書(栃木)
下野新聞 2014年11月21日
(栃木)県が那珂川町に計画する県営産業廃棄物管理型最終処分場(馬頭処分場)に反対する「那珂川町の自然と環境を守る会」(小林盛会長)は20日までに、「馬頭最終処分場基本設計書(案)」に対する意見書を県環境森林部に提出した。守る会では県に対し12月20日までに文書での回答を求めている。
意見書では「県は町民の意思を無視して処理施設の設置許可申請書を提出。計画は不法投棄物の撤去に固執しており、地震などに耐えられる工事をすれば不法投棄物の撤去を行わず処分場は不要になる」と結論付けている。
また基本設計書には原発事故による放射性廃棄物の記載がなく、搬入基準が不明確な上、「放射性廃棄物が持ち込まれた場合、備中沢や那珂川などを汚染する」と指摘。地質な地盤などから計画地の適地性も疑問視している。小林会長は「不法投棄と処分場建設の問題は基本的に違う問題。処分場建設の理由になっていない」と述べた。
放射能漏れ 想定訓練、佐世保 450人が参加、米軍は不参加(長崎)
西日本新聞 2014年11月21日
米海軍原子力潜水艦の放射能漏れ事故を想定した防災訓練が20日、原潜が停泊する佐世保市の佐世保港赤崎岸壁周辺など市内一帯で行われた。市のほか、県、原子力規制庁、外務省など31機関の約450人が参加。近くの住民が実際に避難して避難所での被ばく線量検査や受け入れの手順を確認した。米軍にも参加を要請したが、13回目の今年も「原子力艦船は安全」との立場から参加しなかった。
原潜が停泊中に平常値を上回る放射能が計測された場合、避難か屋内退避を求められる「応急対応範囲」の赤崎地区から介護施設入所者など約70人がバスに乗り、赤崎岸壁から1・9キロ離れた西地区公民館(佐世保市金比良町)に移動した。防護服姿の市職員らは測定器を住民の体にかざして被ばくの有無を調べるスクリーニング検査を行い、薬剤師が安定ヨウ素剤の使い方を説明した。住民はその後、さらに離れた中部地区公民館(同市光月町)に避難した。
朝長則男市長は訓練を視察し「通報態勢の確認などのため、米軍にはぜひ参加してほしい。これからも要請を続ける」と述べた。