復興庁は、双葉、大熊、浪江、富岡町の避難世帯の世帯主を対象に、避難先の状況や帰還の意思などを定期的に調べています。
それによると避難指示区域の外で持ち家を構えて暮らす世帯の割合は、前回調査(昨年)の2・1~2・6倍に達し、持ち家の割合は多い順に、双葉は27・3%、大熊は24・1%、富岡は19・3%、浪江は16・2%でした。
町への立ち入りが長期間制限されると見越し、「移住」が加速していると見られまする。
反対に「元の町に戻りたい」と答えた世帯主は、双葉が12・3%、大熊が13・3%、富岡が11・9%、浪江が17・6%と低調でした。
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福島第一原発避難4町住民、移住が倍増 帰還希望は低調
朝日新聞 2014年11月14日
復興庁は14日、東京電力福島第一原発事故で避難している双葉、大熊両町の避難世帯に対する住民意向調査の結果を発表した。避難指示区域の外で持ち家を構えて暮らす世帯の割合は、昨年の前回調査の2倍を超えた。町への立ち入りが長期間制限されると見越し、「移住」が加速していると見られる。
復興庁は、世帯主を対象に避難先の状況や帰還の意思などを定期的に調べている。今年度の公表は、10月の富岡、浪江両町と合わせ計4町になり、調査期間は原発事故から約3年半たった8~10月。
避難世帯が暮らす住居は、応急仮設住宅や借り上げ住宅が4町とも前回より減った。代わりに、避難先で購入するなどした持ち家の割合が前回の2・1~2・6倍に達し、双葉は27・3%、大熊は24・1%、富岡は19・3%、浪江は16・2%だった。この割合は、放射線量が高い帰還困難区域を多く抱える町ほど高くなる傾向が表れた。
同区域の世帯は、東電から新居を買える損害賠償も受けられ、移住を後押ししていると見られる。
反対に「元の町に戻りたい」と答えたのは双葉が12・3%、大熊が13・3%、富岡が11・9%、浪江が17・6%と低調だった。(編集委員・大月規義)