2014年11月21日金曜日

塩谷町議長が栃木県知事に要望書|大間原発使用済みMOX処分が焦点|地下水放出、漁協全組合員に説明へ

 「指定廃棄物」の最終処分場候補地に塩谷町が選ばれた問題で、田代町議会議長が19日、福田富一栃木県知事に、建設計画に反対している塩谷町の立場に理解を求める要望書を提出しまし議長らは県議会や町周辺の自治体を除く17市町の議会も訪れて同じ要望書を提出しました。
◇      ◇
 年内に申請予定の大間原発の適合審査で、原子力規制委の田中委員長は19日使用済みMOX(プルトニウム・ウラン混合酸化物)燃料の処分法が審査の焦点になるとの認識を示しました。
◇      ◇
 福島原発の建屋周辺の井戸「サブドレン」などから地下水をくみ上げ、浄化後に海に放出する計画で、国と東電は19日、県漁連の組合長らに試験浄化の結果と排水基準などを盛り込んだ運用方針案を示しました。これを受けて県漁連は今後全組合員を対象とした説明会を開くことを決定しました。会員全員の了承が得られた段階で、県漁連が計画の可否を判断します
~~~~~~~~~~~~~~~~~~
処分場問題 反対理解求め要望書 知事に田代議長ら栃木
東京新聞 2014年11月20日
 高濃度の放射性物質を含む「指定廃棄物」の最終処分場候補地に塩谷町が選ばれた問題で、町議会の田代浩敏議長が十九日、県庁を訪れ、福田富一知事に、建設計画に反対している塩谷町の立場に理解を求める要望書を提出した。
 
 町議会は八月五日、選定の白紙撤回を求める意見書を全会一致で可決。同十八日に環境省などに提出した。今回の要望書では、処分場建設による水源への影響や風評被害への懸念をつづり、県全域で問題意識を共有するように求めている。提出の際には、橋本巌副議長や、町議会に設けられた特別委員会委員長の増渕裕町議も同席した。
 田代議長は見形(みかた)和久町長が提案している指定廃棄物の福島集約論に言及し、「条件が整えばできると言う人もいる。つらい立場なのは分かっているが、検討をお願いしたい」と国に働き掛けるように要請。福田知事は今月九日の市町村長会議で国が示した「各県処理」の基本方針をあらためて説明し、理解を求めたが、議論は平行線に終わった。
 田代議長らは十九日までに、県議会や町周辺の自治体を除く十七市町の議会も訪れて同じ要望書を提出した。 (藤原哲也)
 
 
使用済みMOX処分が焦点に 大間原発
デーリー東北新聞 2014年11月20日 
 電源開発(Jパワー)が規制基準に基づき年内に申請予定の大間原発(大間町)の適合審査で、原子力規制委員会の田中俊一委員長は19日の定例会見で、使用済みMOX(プルトニウム・ウラン混合酸化物)燃料の処分法が未定なことに触れ「厳密に言えば(審査通過には)第2再処理工場が必要」と述べ、審査の焦点になるとの認識を示した。
 
 
第1原発・地下水放出、漁協全組合員を対象に説明へ
福島民友ニュース 2014年11月20日
 東京電力福島第1原発の建屋周辺の井戸「サブドレン」などから地下水をくみ上げ、浄化後に海に放出する計画で、国と東電は19日、県漁連の組合長らに試験浄化の結果と排水基準などを盛り込んだ運用方針案を示した。これを受け県漁連は今後、全組合員を対象とした説明会を開くことを決定。会員全員の了承が得られた段階で、県漁連が計画の可否を判断する。
 19日にいわき市で開かれた県漁連の臨時組合長会で東電が説明した。運用方針案によると「港湾内に排水する地下水の運用目標を厳格に守る」としており、基準は地下水バイパスの運用基準を踏襲する。また、浄化する地下水について「希釈しない」とも表記した。
 組合長からは「海洋放出は避けて通れない道だ」とした上で「全組合員に分かりやすく説明し、責任を持って対応すべき」との声が上がった。組合長会後、県漁連の野崎哲会長は「東電が提示した結果に異論はない。結果を踏まえ、国と東電から各会員に説明してほしい」と述べた。