2016年1月7日木曜日

07- 放射能濃度、急上昇 井戸の地下水、年末年始に-福島第1

時事通信 2016年1月4日
 東京電力は4日、福島第1原発2、3号機建屋の東側にある地下水の観測用井戸で、先月31日と今月1日に採取した水の放射性物質濃度が急上昇したと発表した。原因は分かっていない
 
 東電によると、12月31日に3号機東側の井戸4カ所でセシウム134と137が1リットル当たり計90~307ベクレル検出された。前回の同28日に採取した水は検出限界値未満が多く、濃度が高い所でもセシウム137で同1.4ベクレルにとどまっていた。1月1日になると、セシウム濃度は同1.5~2.78ベクレルに下がったという。
 また、1日に採取した2号機東側井戸の地下水からは、セシウム134が同350ベクレル、137が同1600ベクレル検出された。前回の12月29日は134が検出限界値未満、137が同6ベクレルだった。ストロンチウム90などベータ線を出す放射性物質の濃度は前回の同25ベクレルから同5000ベクレルへと200倍に上昇した
 1月2日に再度地下水を採取して測定したところ、セシウム134は同60ベクレル、137は同280ベクレルに、ベータ線を出す放射性物質は同630ベクレルに下がっていた。
 東電は日々地下水をくみ上げて汚染水として処理している。福島原発事故から間もなく5年となるが、地下水の放射性物質濃度の急上昇は断続的に生じている