日本政府は冷戦時代に米国から研究用として提供されていた高品質のプルトニウム331キロを返却することにしました。
これはオバマ政権が核物質や原子力施設を防護・保全する「核セキュリティー」強化の観点から、昨年2月に日本に対して早期返還を求めていたものです。急に返還を求めだしたことについて、安倍政権への不信感があるのではないかと当時言われました。
日本は、プルトニウムを保持しないことを国際的に約束しているから「核サイクル」を確立する必要があるという口実で、効能の不明確な核の再処理設備の完成を目指してすでに数兆円を費消していますが、そんな無駄(且つ無効)なことをするよりも、これにならってそれをアメリカに引き取ってもらうことにしたらよいのではないでしょうか。
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日本のプルトニウム移送へ 3月末にも兵器級331キロ
東京新聞 2016年1月4日
【ワシントン共同】米国などから日本に研究用に提供されたが、核安全保障のため返却が決まったプルトニウム331キロの受け入れに向け、米エネルギー省は4日までに、南部サウスカロライナ州にある国立の核施設で受け入れが可能とする環境アセスメントの結果をまとめた。
このプルトニウムは、高濃度で軍事利用に適した「兵器級」が大半を占める。日本政府関係者によると、日本から3月末までに搬出され、船で輸送される見通し。3月にワシントンで開催する第4回核安全保障サミットの前後に移送に着手し、サミットの成果として強調する狙いがあるとみられる。