NHK NEWS WEB 2016年1月28日
29日再稼働する関西電力・高浜原子力発電所が立地する福井県高浜町は、原発事故が起きた際の住民の避難にバスを運転できる免許を持つ町の職員を活用することになりました。
福井県は原発事故が起きた際、学校にいる子どもやお年寄りなど自力で避難することが難しい人たちをバスで避難させる計画です。
このうち高浜町はバス会社や関西電力と取り決め、必要な車両の台数を確保したとしていますが、計画どおりバスの運転手を確保できないときに備えてバスを運転できる免許を持つ町の職員を活用することになりました。町によりますと、職員の7%にあたる11人が大型免許を持っているということです。
町は今後、こうした職員が定年退職することも踏まえて、国や県と協議しながら職員が免許を取得する費用を補助したいとしています。
原子力防災を担当する内閣府によりますと、原発の立地自治体の避難計画で、住民の避難に使うバスの運転に職員を活用する例はないということで、高浜町の野瀬豊町長は「いざというときに備え、町でもできる準備はしておきたい」と話しています。
住民の避難を支援するバスの運転手や自治体の職員には被ばくのリスクや業務の具体的な内容についての事前の研修などが必要とされ、内閣府は今後、被ばく対策の手引きを示すことにしています。