九電が、川内原発が過酷事故時の対策拠点となる免震重要棟の建設計画を再稼働後に撤回した問題で、原子力規制委は26日、計画変更の具体的な根拠を示すよう九電に指示しました。
この件については、山口祥義佐賀県知事も20日、「やるといったものはやるべき。信頼関係の問題だ」と不快感を示していました。
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川内原発「免震棟撤回の根拠を」規制委が批判、九電に指示
東京新聞 2016年1月26日
この日の会合で、九電は、免震棟を新たに建てるより、現在の代替施設と新設する支援施設を組み合わせた方が「早く安全性を向上できる」と説明した。
これに対し、規制委の更田豊志(ふけたとよし)委員長代理が「早く向上できるというのに、どれだけ早くなるのか説明がない。(なぜ計画を変えるのか)動機の説明がなく、最も重要な根拠を欠いている」と指摘した。
他の規制委担当者も「審査の中で、免震棟の地震動も検討した。それが無駄になっている。よく考えてもらいたい」などと指摘。計画変更を申請し直すことも視野に、入念に検討した上で対応するよう求めた。
九電は、規制委で審査中の玄海原発(佐賀県)でも、今年三月をめどに予定していた免震重要棟の新設計画を見直す考えを明らかにしている。これに対し、佐賀県の山口祥義(よしのり)知事は「災害対応の拠点になる免震棟は重要だ。(九電は)信頼関係を築くためにも、自らやると言ったことはやるべきだ」と苦言を呈し、予定通り新設するよう求めている。