原子力規制委の田中俊一委員長は6日、福島原発事故の発生から5年となる3月をめどに、福島県内の空間放射線量の測定体制を見直し、被災市町村が復興拠点を整備する地域できめ細かく測定するなどし、データを公表するように、原子力規制庁に見直しの検討を指示しました。
きわめて当然の話でチェルノブイリでは、町の道路1本毎、家1軒毎に詳細に空間線量を測定してそれを地図化したと言われています。
永住可能な放射能レベル(=年間1ミリシーベルト)と言い、居住不可の放射能レベル(=同5ミリシーベルト)と言い、その間のレベルの「避難の権利」の確立と言い、チェルノブイリの先行例では参考にすべきことが山ほどあるのに、日本の規制委は年間20ミリシーベルトを居住可能とするなど、一体何を考えているのでしょうか。
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<原発事故> 規制委員長「放射線量測定見直し」
河北新報 2016年1月7日
原子力規制委員会の田中俊一委員長は6日、東京電力福島第1原発事故の発生から5年となる3月をめどに、福島県内の空間放射線量の測定体制を見直す考えを示した。被災市町村が復興拠点を整備する地域できめ細かく測定するなどし、データを公表する。原子力規制庁に同日、見直しの検討を指示した。
田中氏は記者会見で「放射線の分布状況が今後の住民帰還の判断のベースデータになる。市町村の意向を聴き、測定方法を工夫する必要がある」と述べた。
第1原発の廃炉については「海側遮水壁を閉じた途端に地下水位が予想外に変動するなど、自然現象は単純ではない。慎重にしないと大きな間違いが起きる」と指摘。東電の計画を厳しく監視する方針だ。
日本原燃の使用済み核燃料再処理工場(青森県六ケ所村)は新規制基準への適合性審査申請から7日で2年を迎える。田中氏は「少しずつ審査は進んでいるが(合格できるかは)事業者の取り組み次第。見通しは分からない」と話した。