2016年1月13日水曜日

13- IAEAが原子力規制委を調査 福島第1も現地調査

Sankei BIZ 2016年1月12日   
 国際原子力機関(IAEA)は11日、日本の原子力の安全や放射線防護に関する日本の取り組みが適切かどうか調査を始めた。東京電力福島第1原発事故の教訓を踏まえて平成24年9月に発足した原子力規制委員会は、IAEAによる評価を初めて受ける。最終日の22日に暫定的な評価を公表し、その後、約3カ月かけて最終評価書をまとめる。
 
 この日は規制委で会合が開かれ、チームリーダーを務める仏原子力安全局のフィリップ・ジャメ委員が「日本の規制が原発事故を踏まえて、どう改善されたかを評価する。安全基準のさらなる改善につなげてほしい」と述べた。
 
 IAEAは、加盟国の要請に基づいて専門家による調査チームをつくり、規制機関や原発の検査などを評価する「総合規制評価サービス」(IRRS)を行っている。日本が評価されるのは平成19年以来2度目。前回の評価では、規制委の前身である原子力安全・保安院を原発を推進する経済産業省から切り離す必要性を指摘していた。
 IAEAは今回、再稼働の前提となる原発の審査体制や原発事故への備えなど12項目を評価する。個別の原発の評価は示さない。規制委のほか経産省や文部科学省などの関係機関を聴取し、福島第1原発や関西電力高浜原発(福井県)も現地調査する。