19日に開かれる宮城県の指定廃棄物最終処分場建設問題に関する市町村長会議を、県は非公開にするということです。これまで計8回の会議が行われましたが、会議が非公開になるのは初めてです。
県はその方が「率直な意見を聞ける」と説明しています。
会議の終了後に取材に応じ、議事録も公開するということなので、その方が話し合いが前進するということであれば、一旦は期待してみても良いかもしれません。
問題の在り処がそんなところにはないということになれば、また考え直すことになると思います。
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「最終処分場」首長会議一転非公開に なぜ?
河北新報 2016年3月17日
東京電力福島第1原発事故で発生した指定廃棄物の最終処分場建設問題で、宮城県は16日、19日に仙台市で開く市町村長会議の議論を非公開にすると発表した。環境省や県はこれまで計8回の会議を主催したが、肝心の議論が非公開になるのは初めて。県は「率直な意見を聞くため」と説明するが、出席する首長から意図をいぶかる声が上がる。
今回は環境省が、放射能濃度再測定で基準値(1キログラム当たり8000ベクレル)を超える指定廃棄物が当初の3分の1に減ったとする結果を報告。一般廃棄物として市町村が処理責任を負うことになる8000ベクレル以下または未指定の廃棄物の扱いなどについて、35市町村長らが県の進行で議論する。
県は報道機関の取材は環境省の説明までとした。村井嘉浩知事は理由を「本音で議論するため。終了後に取材に応じ、議事録も公開する。議論の透明性も重要だが、問題の早期処理に向けどうするか考えた」と説明する。
昨年12月の前回、処分場の建設候補地となっている栗原、加美、大和の3市町はそろって返上を訴えた。
佐藤勇栗原市長は「原点に帰って白紙に戻すよう要請したが、変えられないなら断固反対する」と従来姿勢を強調。「公開非公開を決めるのは県だが、少なくとも3候補地の発言は公開にすべきだ」と語った。
猪股洋文加美町長は「公開の原則を貫いてきたので今回も公開と思っていた。非公開にする真意を測りかねる」と首をかしげる。
布施孝尚登米市長は「マスコミを意識せず話せるようにするための判断だと思う」と理解を示しつつ、「会議は公開が原則。ずっと非公開が続くことはないだろう」と述べた。
「非公開なら逆に事態が進展するのでは」。風間康静白石市長は皮肉を交えながら「国も首長も本音が言えるかもしれない。廃棄物を抱えていない首長も自分のことのように考えてほしい」と求めた。