福島原発事故から5年が経過した26日、原発再稼働ストップなどを呼び掛ける大規模な市民集会が東京都の代々木公園で開かれ、約3万5000人が参加しました。「さようなら原発1000万人アクション」や「首都圏反原発連合」などが呼びかけました。
集会後、週末でにぎわうJR渋谷駅前のスクランブル交差点などをデモ行進し、「原発はいらない」「再稼働反対」と訴えました。
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再稼働止める 代々木で大規模集会
東京新聞 2016年3月27日
東京電力福島第一原発事故から五年が経過した中、原発再稼働ストップなどを呼び掛ける大規模集会が二十六日、東京都渋谷区の代々木公園で開かれた。主催者発表で約三万五千人が集まり、参加者らは「原発のない未来へ」「つながろう福島」などと訴えた紙を掲げ、脱原発への思いを新たにした。
作家の沢地久枝さんが登壇し、原発輸出推進や安全保障関連法施行など安倍政権の政策に触れ、「私たちはなめられている」「それが日本人の意思であるように言う政治家らを、このままにしておいていいとは思わない」と憤った。東電元幹部らの刑事責任を追及している福島原発告訴団副団長の佐藤和良さんも「福島を切り捨てる政権の原子力推進政策を許すわけにはいかない」と怒りをぶつけた。
生後十一カ月の長女を連れて参加した横浜市の主婦戸原貴子さん(39)は「五年前の事故で原発や放射能の怖さを知った。事故処理も終わっていない中で原発を再稼働することには反対」ときっぱり。祖母が広島で被爆したという東京都練馬区の元教師西田昭司さん(69)も「核兵器だけでなく、原発も絶対やめなければならない」と訴えた。
参加者らは集会後、代々木公園周辺をデモ行進し、脱原発への理解を呼び掛けた。
大規模集会で脱原発を訴えるメッセージを掲げる参加者たち=26日午後、東京都渋谷区の代々木公園で(潟沼義樹撮影)