2016年3月25日金曜日

東電がメルトダウン判断基準の見落としを陳謝 新潟県技術委で

 23日に開かれた柏崎刈羽原発の安全性を議論する新潟県技術委員会で、東電が福島原発事故時に、メルトダウンの判断基準を定めた社内マニュアル約5年間見落としていた問題について、東電幹部が陳謝しましたそれに対して委員からは「信頼できない」などと厳しい批判が相次ぎました
 
 3月11日のNHK特集番組などを見ると、事故当時菅内閣が東電に対して深刻な事態を国民に対して隠蔽するように強制していたようなので、そういうことも含めて東電からはすべてを明らかにしてもらいたいものです。
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東電が陳謝 県技術委で批判相次ぐ
福島事故「炉心溶融」基準見逃し 技術委「信頼できない」
新潟日報 2016年3月24日
 東京電力柏崎刈羽原発の安全性を議論する県技術委員会は23日、県庁で全体会合を開いた。東電が福島第1原発事故当時の社内マニュアルに「炉心溶融」(メルトダウン)の判断基準が明記してあったことを約5年間見逃していた問題について、東電幹部が陳謝。委員からは「信頼できない」などと厳しい批判が相次いだ。
 
 この問題は県技術委の求めた調査で明らかになった。事故当時はメルトダウンを認めるまで約2カ月かかったが、マニュアルに従えば事故後3日でメルトダウンを判断できたことになる。東電はこれまでの技術委会合で「言葉の定義が定まっていない」などと誤った説明を繰り返してきた。
 東電が全体会合で問題を報告するのは初めて。会合では東電が、福島事故後のメルトダウンに関する公表経緯などを説明。姉川尚史常務が「報告が遅きに失した。重ねておわびする」と陳謝した。
 委員からは「信頼できない。これからも原発を動かす気でいるのか」「なぜ5年間も隠し続けてきたのか」と批判が集中。東電側は「隠す意図はなかった」などと釈明したが、問題の原因を追及されると「これから調べる」と答えるにとどまった。
 
 終了後、座長の中島健京都大教授は「信頼の問題。(原発の)安全性は最後は人間が守らないといけない。東電にしっかり説明してもらうことを期待しているが、現時点では信頼が失われつつある」と指摘した。