東京新聞 2016年3月15日
東京電力福島第一原発事故で避難区域外からの「自主避難者」への住宅無償提供を福島県が二〇一六年度末で打ち切る方針をめぐり、全国各地の避難者団体などが十四日、内閣府に、打ち切りの撤回と全ての避難者に長期間の無償提供をするよう求める署名を提出した。署名は約六万四千人分で、北海道や東京都、京都府、広島県などの避難者らのグループ十一団体が全国から集めた。首都圏への避難者らでつくる「ひなん生活をまもる会」の代表で、福島県いわき市から避難した鴨下祐也さん(47)や山形県の避難者らが東京都内で内閣府の担当者に手渡した。
鴨下さんは「原発事故は収束からほど遠い。打ち切りで有料の住宅に移るしかなくなれば、多くの世帯の生活が立ちゆかなくなる」と訴えた。署名は福島県にも届ける。署名集めを続け、追加提出も考えている。