東北電力は24日、女川原発2号機で、炉心隔壁(シュラウド)の補強部分の強度評価に用いる計算プログラムの40カ所にミスがあったことを明らかにしました(作成した東芝から今月報告)。
修正後再計算した結果、設備の健全性に影響がないことを確認したということです。
水圧、地震動、熱といった外力や、金属疲労の度合いの計算で、プラスとマイナスが違ったり、他の計算との加算処理が誤ったりしていたということです。
コンピュータで計算するプログラムは仮に公表されたとしても、東芝のようなメーカーでないとなかなか理解できず、メーカー任せとなってしまいます。
今回は結果的に強度上問題ないということでしたが、仮に問題がある場合には逆に隠蔽されてしまう可能性もあります。
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<女川原発> 炉心隔壁補強部 強度計算に誤り
河北新報 2016年3月24日
東北電力は24日、女川原発2号機(宮城県女川町、石巻市)で、燃料集合体を覆う炉心隔壁(シュラウド)の補強部分の強度評価に用いる計算プログラムの一部に誤りがあったと発表した。再計算の結果、設備の健全性に影響がないことを確認したという。
シュラウドは原子炉圧力容器内の冷却水の流れを一定に保つ重要設備で、支柱4本で固定した補強部分のうち、40カ所に関わるプログラムにミスがあった。水圧、地震動、熱といった外力や、金属疲労の度合いの計算で、プラスとマイナスが違ったり、他の計算との加算処理が誤ったりしていた。作成した東芝から今月報告があった。
支柱は2003年にシュラウドのひび割れを確認したことで05年に設置。同年実施した強度評価は問題のプログラムを用いていた。その後の検査などでは評価対象に入らず10年以上も気付かなかった。
今後は原因を調査し他のプログラムの確認も検討する。東北電原子力部は「確認が足りない部分があった。深く反省し再発防止に努める」と説明した。