福島県大熊町と町議会が学校の汚染土壌に限って町有地に保管することを認めたのに伴い、2日、環境省はいわき市赤井中の敷地内に置かれたままになっていた除染廃棄物を、中間貯蔵施設の建設予定地となっている大熊町の町有地に運び入れました。
引き続き、各地の学校の汚染土壌を運び込む予定です。
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大熊町有地に「汚染土壌」 学校から初搬入、搬出を加速へ
福島民友 2016年07月03日
(福島)県内の除染で出た汚染土壌などを一時保管する中間貯蔵施設を巡り、環境省は2日、いわき市の赤井中に現場保管されていた全ての汚染土壌を、施設の建設予定地となっている大熊町の町有地に運び入れた。学校の除染で出た廃棄物を町有地に搬入したのは初めて。
同省は、9日に須賀川市の認定こども園オリーブの木から汚染土壌を運び出す予定で、今月中旬には郡山市の西田中でも搬出作業に着手する方針だ。
いわき市の赤井中で2日に行われた搬出作業では、プール脇に仮置きされていた汚染土壌28立方メートル(大型土のう袋28袋分)をダンプ5台に積み込み、同日中に運び出しを終えた。
搬入先は、大熊町のふれあいパークおおくまの駐車場。汚染土壌入りの袋を積んだダンプが現地に到着すると、作業員が慎重な手順で袋を降ろした。
町と町議会は、学校の汚染土壌に限って町有地を保管場として利用することを了承。同省は敷地を除染し、駐車場にシートを敷いて保管場を整えた。駐車場の面積は0・8ヘクタールで、1万袋分を一時保管できるという。
井上信治環境副大臣は赤井中で搬出作業を視察後、報道陣に「子どもたちの安全、安心のため、学校などにある汚染土壌をなるべく早く搬出できるよう取り組む」と述べ、週末や夏休みを利用して運び出す作業を加速させる考えを示した。
清水敏男いわき市長は井上氏に対し、市内の学校や幼稚園など約200カ所に現場保管している汚染土壌約3万5000袋分を優先的に搬出するよう求めた。