原子力規制委は25日、運開後40年になる関電美浜原発3号機について、新規制基準に基づく審査に関する事実上の合格を出すと明らかにしました。関電高浜原発1,2号機につづいて3基目の運転延長です。
言うまでもないことですが、肝心の原子炉と原子炉格納容器については更新や補強を行わない(=行えない)まま、いきなり最大20年延長するというもので極めて無謀な話です。
しかし電力会社からすれば20年くらい運転しないと2000億円前後の改修費用に見合う収益が得られないということからで、まさに経済ベースからの要請を規制委が認めるという形になっています。
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美浜3号機「合格」来月3日以降 老朽原発、原子力規制委
東京新聞 2016年7月25日
原子力規制委員会は25日、老朽原発の関西電力美浜3号機(福井県)について、来月3日以降に新規制基準に基づく審査に関する事実上の合格を出すと明らかにした。
規制委は当初、今月27日の定例会合で議論する方向で調整していたが、関電大飯原発(福井県)の基準地震動(耐震設計で目安とする揺れ)が過小評価されたとの指摘を巡る対応を優先させたため、日程がずれ込んだ。
美浜3号機は1976年に運転開始。東京電力福島第1原発事故後、原発の運転期間は原則40年となったが、規制委が認めれば20年延長できる規定も作られた。事実上の合格となれば、関電高浜1、2号機に続き2例目。(共同)