2016年7月4日月曜日

伊方原発差し止め求め「大分裁判の会」結成 

  伊方原発から最短45キロに位置する大分県で、伊方原発の運転差し止め仮処分申請や訴訟に向けての組織「伊方原発をとめる大分裁判の会」が2日、発足しました。
 代表の一人は「再稼働に同意権もなく、被害だけを受ける隣県住民が声を上げるのは当然。大きなリスクを抱える原発を動かすのはおかしい」と述べました。運転差し止め仮処分申請6月に提出し、4日にも第2陣が申請します。
 
 それとは別に、運転差し止め訴訟も夏までに起こす方針で、それに向けて原告100人の参加を目標にしています。
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「命と暮らし守る」 差し止め求め「大分裁判の会」結成 伊方原発 
大分合同新聞 2016年6月3日
  大分県から最短45キロ先にある四国電力伊方原発(愛媛県伊方町)の運転差し止めを求める仮処分申請や訴訟に向け、住民の母体組織「伊方原発をとめる大分裁判の会」が2日、発足した。大分市内で開かれた結成総会には約70人が参加。「重大事故が起きたら、大分は被害だけを受ける『被害地元』になる。命と暮らしを守るため、多くの県民と声を上げていきたい」と意気込んだ。
 
 同会は原告団、弁護団、裁判を支援する応援団の3団体で構成。原告団の代表には大分市の医師松本文六さん(73)、杵築市の農林業中山田さつきさん(62)の2人を選んだ。応援団の役員なども決めた。
 総会後に記者会見した松本さんは、チェルノブイリ原発事故や東京電力福島第1原発事故に触れ「原発事故は命と暮らしを台無しにすることがはっきりしている」と強調。伊方原発の近くには国内最大級の活断層「中央構造線断層帯」が走り、熊本・大分地震が波及する危険性もあると訴えた。
 中山田さんは「再稼働に同意権もなく、被害だけを受ける隣県住民が声を上げるのは当然大きなリスクを抱える原発を動かすのはおかしい」と指摘した。
 
 伊方3号機は7月下旬にも再稼働する見通し。同会は訴訟に先行し、メンバー4人で3号機の運転差し止めを求める仮処分を大分地裁に申し立てる。既に男性1人が6月に申請しており、今月4日には中山田さんら男女3人が「第2陣」として申請する。21日に第1回審尋が開かれる予定。
 訴訟は大分県在住者で夏までに起こす方針。既に52人が原告になる意向を示しており、「当面は100人以上を目標に参加を呼び掛けたい」と同会。
 
 伊方原発を巡る仮処分申請や訴訟は松山、広島両地裁に続き3例目。同会は「松山、広島、大分の三方から伊方を取り囲む形ができた」としている。
 原告への参加、カンパなどの問い合わせは同会事務局長の小坂正則さん(TEL090・1348・0373)。