2019年1月8日火曜日

火山の巨大噴火監視に向け4月から調査へ

 原子力規制庁は、鹿児島湾奥部の姶良カルデラや北海道にある洞爺カルデラ、屈斜路カルデラなど5つの火山を対象に、巨大噴火につながる予兆を観測できるか、ことし4月から調査を始めることにしました
 
 川内原発の再稼働に当たり、原発に近い姶良カルデラなどの巨大噴火が予知できるかどうかが問題になりました。火山学会は一貫して予知できないという姿勢でしたが、九電と原子力規制委は山体膨張の測定などで予知できると強弁し、再稼働を勝ち取った経緯があります。
 成り行き上、そのとき九電は早急に火山の挙動を観測するシステムを構築するとしたのですが、結局は何もしないまま今日に至ったということです。
 今回の取り組みによって噴火につながる予兆を掴めるという保証は何もなく、否定的な結論がもたらされる可能性が圧倒的に大きいといえます。
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火山の巨大噴火監視に向け 原子力規制庁4月から調査へ
NHK NEWS WEB 2019年1月7日
原子力発電所への影響が懸念される火山の巨大噴火の監視に向けて、原子力規制庁は、鹿児島県にある姶良カルデラなどで、噴火につながる予兆を観測できるか、ことし4月から調査を始めることになりました。
 
原発への影響が懸念されるカルデラ火山の巨大噴火について、現在の知見では、観測データが少ないことなどから、発生の時期や規模を正確に予知することは難しいとされています。
こうした中、原子力規制庁は、鹿児島湾奥部の姶良カルデラや北海道にある洞爺カルデラ、屈斜路カルデラなど5つの火山を対象に、巨大噴火につながる予兆を観測できるか、ことし4月から調査を始めることになりました。
具体的には、火山周辺の地質や岩石の状況、それに地殻変動についての調査手法などを検討し、このうち姶良カルデラでは、2021年度ごろをめどに実際に計測器を設置して巨大噴火につながる予兆を常時、観測することにつなげたいとしています
 
巨大火山の噴火をめぐっては、おととし、愛媛県にある伊方原発3号機について、広島高等裁判所が、カルデラ火山の巨大噴火で火砕流が敷地に到達した可能性が十分小さいとは言えないとして、一時、運転停止を命じました。