関電は福井県に対して、2018年中に使用済み核燃料を一時保管する中間貯蔵施設の建設候補地を決めると約束していましたが、結局、同年中に県に示すことができませんでした。この先、仮に移転先を見つけると1年刻みで約束を繰り返したとしても、いつまでも実行できないように思われます。
使用済み核燃料の処理・処分を放置したままのつけがここで回ってきたわけです。
原発は国策で実施してきたのですから、国と各電力には、何としても解決すべき責任があります。
国も電力も、これを機に原発存続の問題について、逃げることなく真剣に取り組む(考え直す)べきです。
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関西電力が中間貯蔵施設の候補地示せず 福井県との約束破る
東京新聞 2019年01月09日
福井県に三つの原発を保有する関西電力は2018年、使用済み核燃料を一時保管する中間貯蔵施設の建設候補地を県に示せなかった。岩根茂樹社長は17年11月、大飯原発の再稼働の条件として西川一誠知事から核燃料の県外搬出を求められ、「18年中に示す」と明言。しかし、約束は果たせず、「20年を念頭に」と提示の時期を大幅に後退させた。
再稼働した関電の大飯、高浜は6~9年で使用済み核燃料のプールが満杯になり、動かせなくなる。候補地を示せなければ、今秋以降に予定する高浜1号機の再稼働の行方にも影響を与えそうだ。
四国電力は、伊方3号機(愛媛県)の定期検査(定検)に入るまでの間隔を延ばす考えを示した。定検は13カ月以内に実施しているが、1、2号機の廃炉を決めて3号機のみとなったため、連続運転の期間を延長させたい狙いがある。中村時広知事は「事前協議の対象とすることを検討する」と述べた。
原発を巡る裁判は18年、脱原発を目指す住民にとって厳しい判断が続いた。7月には、名古屋高裁金沢支部が、大飯原発の運転禁止を命じた福井地裁判決を取り消し、住民側敗訴が確定。17年12月に伊方3号機の運転禁止を期限付きで命じた広島高裁の仮処分決定は、9月に高裁の別の裁判官らにより覆された。
裁判では、原子力規制委員会による新規制基準適合の判断を「合理的」とする流れが定着しつつあり、住民らの訴えはことごとく退けられている。