インドネシアで地震を伴わない津波が発生したことに鑑み、原子力規制委は福井県にある高浜原発について、警報が出されずに津波が到達した場合の影響を確認することを決めました。
高浜原発では津波に対して防潮ゲートを閉めて対応することにしているので、防潮ゲートを閉める前に津波が敷地に到達する可能性があります。このため、規制委は防潮ゲートが開いていた場合に敷地が浸水するかどうかや、安全上重要な施設に影響がないか関西電力に確認することを決めました。
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高浜原発 警報の発表なしに津波到達の可能性 影響を確認へ
NHK NEWS WEB 2019年1月16日
インドネシアで発生した火山の噴火による津波で津波警報が発表されなかったことを受けて、原子力規制委員会は福井県にある高浜原子力発電所について、地震を伴わない津波の発生で警報が発表されず津波が到達する可能性があるとして、影響を確認することを決めました。
関西電力の高浜原発では津波への対策として津波警報が発表された場合、防潮ゲートを閉めて浸水を防ぐことにしていて、原子力規制委員会がこの運用を認めています。
16日開かれた規制委員会の定例会では先月、インドネシアで発生した火山の噴火による津波で津波警報が発表されなかったことに関連して、日本でも地震を伴わない津波が発生した場合、警報が出ない可能性があり、高浜原発では防潮ゲートを閉める前に津波が敷地に到達する可能性があると報告されました。
具体的には、高浜原発の沖合にある隠岐トラフで海底地滑りによる津波の発生が想定され、過去の審査では高さ8.5メートルの防潮ゲートを閉めた状態で4.1メートルの高さになると評価されていますが、ゲートの先の敷地高さは3.5メートルしかないということです。
このため規制委員会は、防潮ゲートが開いていた場合に敷地が浸水するかどうかや、安全上重要な施設に影響がないか関西電力に確認することを決めました。