福島民報と福島テレビが共同でおこなった福島県民世論調査で、福島第二原発の廃炉正式決定に向け、「国が東電への働き掛けを強めるべき」と考える割合は44・8%で、「引き続き知事が前面に立ち東電に求めるべき」の32・9%を11・9ポイント上回りました。
これまでの一連の対応で東電に対する弱腰が目立つばかりでした。国が福島県民の原発に対する強い忌避感を理解しているのなら、福島第二原発の廃炉に向けて前面に立つべきです。
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第二原発廃炉「国が前面に」44・8% 県民世論調査
福島民報 2019年1月28日
福島民報社は福島テレビと共同で県民世論調査(第二十四回)を行った。東京電力福島第二原発の廃炉正式決定に向け、「国が東電への働き掛けを強めるべき」と考える割合は44・8%で、「引き続き知事が前面に立ち東電に求めるべき」の32・9%を11・9ポイント上回った。廃炉の実現には県による要請の継続に加え、政府が東電への指導力を発揮する必要があると感じている県民の姿が浮かんだ。
昨年六月の東電による福島第二原発の廃炉方針表明以降、県民世論調査で同原発を取り上げたのは初めて。廃炉の正式決定に向けて県や県民がどのような行動を取るべきかを聞いた結果は【グラフ】(省略)の通り。
「国がより前面に立ち、東電への働き掛けを強めるべき」が44・8%で半数近くを占めた。
「引き続き、知事が前面に立って東電に求めていくべき」の32・9%が三割強で続いた。このほか、「県民の総意を示す在り方を検討していくべき」は13・0%、
「その他」は9・3%だった。
福島第二原発を巡っては昨年六月十四日、東電の小早川智明社長が内堀雅雄知事に全四基を廃炉にする方向で検討すると表明。同七月に技術や経営企画、財務など各部門の管理職で構成する社内プロジェクトチームを設けた。小早川氏は今月八日に内堀知事と面会した際に廃炉の正式決定を要請され、「スピード感を持って検討を進める」と述べた。ただ、多岐にわたる課題の整理が必要として決定時期や工程を明言しなかった。
エネルギー政策を所管する世耕弘成経済産業相は昨年九月、県内の原発立地四町でつくる県原子力発電所所在町協議会の要請に応える形で「具体的な検討を前に進めるよう、東電を指導する」と発言した。
県民世論調査では二〇一七(平成二十九)年三月の第十七回で福島第二原発の存廃について聞き、「すべて廃炉にすべき」との回答が82・7%を占めた。