原発にメーカーの検査で不正が見つかった製品が納入されていた問題で、原子力規制委が実態をまとめたところ、9つのメーカーで不正が確認され、それらの製品が全国17の原発に納入されていたことが分かりました。
規制委によるとほとんどの製品はJIS規格には合格していたほか、追加の検査や部品交換などをすでに実施し、原発の安全性に問題はないということです。
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検査不正の製品 9社が17原発に納入
NHK NEWS WEB 2019年6月26日
原子力発電所にメーカーの検査で不正が見つかった製品が納入されていた問題で、原子力規制委員会が実態をまとめたところ、9つのメーカーで不正が確認され、それらの製品が全国17の原発に納入されていたことが分かりました。規制委員会は原発の安全性に問題はないとしています。
この問題はおととし、神戸製鋼所とグループ会社が配管などの製品をめぐり、電力会社に提示した品質に達しているかチェックをする社内検査でデータを改ざんしていたことがわかり、これをきっかけにほかのメーカーでもケーブルやバッテリーなどの製品で検査不正が発覚したものです。
原子力規制委員会が各電力事業者などを通じ実態を取りまとめたところ、神戸製鋼所を含め日立化成やフジクラなど9つのメーカーで、社内で定めた検査のデータを改ざんしたり一部を省略する不正があったことがわかりました。
これらの製品は再稼働した川内原発や大飯原発、伊方原発などを含めた全国17の原発のほか、廃炉作業中の福井県の高速炉「もんじゅ」や青森県にある使用済み核燃料の再処理工場にも納入されていました。
規制委員会によりますと、ほとんどの製品は工業製品の安全性の規格JISには合格していたほか、追加の検査や部品交換などをすでに実施し、原発の安全性に問題はないとしています。
各電力事業者はメーカーに再発防止を求めたということです。