フランスの電力会社は12日、日本のメディアにフランスの高速増殖炉「スーパーフェニックス」の廃炉現場を初めて公開しました。
「スーパーフェニックス」は13年前から廃炉作業が進められ、これまでに原子炉からすべての核燃料を取り出したほか、冷却剤として使用されていたナトリウムの抜き取りも終え、およそ6000トンを11年かけて敷地内に設けた専用の施設で化学処理し、安全な状態にして保管しているということです。
そして「今後は培った知見を共有していきたい」と述べ、「もんじゅ」の廃炉への協力に意欲を示しました。強力な援軍になります。
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仏 高速増殖炉の廃炉作業公開 「もんじゅ」廃炉協力に意欲
NHK NEWS WEB 2019年7月13日
フランスの電力会社は高速増殖炉の廃炉作業の現場を日本のメディアに初めて公開し、安全に作業を行うノウハウが蓄積されているとして、廃炉作業が始まった日本の高速増殖炉「もんじゅ」への協力に意欲を示しました。
フランスの電力会社は12日、NHKなど日本のメディアに、南東部にある高速増殖炉「スーパーフェニックス」の廃炉現場を初めて公開しました。
「スーパーフェニックス」は13年前から廃炉作業が進められ、これまでに原子炉からすべての核燃料を取り出したほか、水の代わりに冷却剤として使用されていたナトリウムの抜き取りも終えています。
現在は原子炉の解体に取り組んでいて、2030年までに廃炉作業を完了することを目指しています。
冷却剤のナトリウムは水に触れると激しく燃焼するなど取り扱いが難しいため、およそ6000トンを11年かけて敷地内に設けた専用の施設で化学処理し、安全な状態にして保管しているということです。
廃炉作業が始まった日本の高速増殖炉「もんじゅ」では放射性物質を含むナトリウムの処理が課題となっています。
廃炉作業の責任者は、もんじゅの関係者と密接に連絡をとっているとしたうえで「高速増殖炉の廃炉の最大の課題はナトリウムをいかに安全に処理するかだ。われわれはその処理を終えており、今後は培った知見を共有していきたい」と述べ、「もんじゅ」の廃炉への協力に意欲を示しました。