2019年7月11日木曜日

福島県が自主避難者に家賃の2倍を請求

 福島県は9日、自主避難者への住宅支援の期間を過ぎた後も、提供していた住宅から退去しなかった63世帯に対し、ついに、家賃の2倍に相当する損害金を支払うよう請求書を送付しました。非道な仕打ちです。
 
 これについて、「Change.org」は次のネット署名に取り組んでいます。
 
宛先:福島県知事
 
福島県知事: 原発避難者への懲罰的な「2倍家賃」請求を止めてください
 
 福島県は、東京など4都県の国家公務員宿舎に入居している原発事故避難者71世帯に対し、3月28日付けで「3月末までに退去せよ、退去しない場合は家賃の2倍相当の損害金を請求する」との通知書を送り、7月になって一部を除く世帯に具体的な金額を請求、復興庁もこれを追認しようとしています。 
 退去したくても退去できずに残った世帯は、原発事故による長期の避難生活で困窮し、病を抱え、住宅政策の狭間で行く先を見つけられない人たちです。そうした被災者に対しては、生活再建のためのより手厚い支援が必要です。にもかかわらず、懲罰的に家賃の倍額を請求をするということは、被災者をさらに追い詰め、生存の危機を招きかねず、受け入れることはできません。「健康で文化的な最低限度の生活を営む」生存権を守らなければなりません。
 
 福島県と復興庁は、県民・被災者の命と生活を守る責任者として、懲罰的な「2倍家賃」請求を撤回し、 当該世帯の人々に誠実に向き合い、退去の条件が整うまで入居継続を保障することを強く要求します。
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福島自主避難者に家賃の2倍請求 住宅支援期限切れで県
東京新聞 2019年7月9日
 福島県は9日、東京電力福島第1原発事故に伴う自主避難者への住宅支援の期間を過ぎた後も、提供していた住宅から退去しなかった63世帯に対し、契約に基づき家賃の2倍に相当する損害金を支払うよう請求書を送付した。
 
 自主避難者を支援する市民団体は「低所得の世帯もあり避難者を路頭に迷わせるような請求はやめて」と12日に県へ抗議する。
 県は自主避難者への住宅の無償提供を17年3月末で打ち切った。県外の国家公務員宿舎に避難した世帯の中で、希望者には2年間の期限付きで公務員と同じ金額で貸す支援策を始めた。今年3月末を過ぎても退去しない場合、損害金の支払いが発生するという。(共同)